「無事だった」で片づけるには、あまりに代償が大きい。ドジャースのフレディ・フリーマン内野手(36)が12日(日本時間13日)、本拠地ロイヤルズ戦でヒヤリとするアクシデントに見舞われた。8回表、ファウルボールを追って相手ダッグアウトへ転落。いったん守備を続けたものの、その後は交代した。

 チームは4―2で勝って3連勝。6月下旬以来の同一カード3連勝を完成させたが、ロバーツ監督は試合後にフリーマンが手、膝、足、肩に痛みを抱えていると説明。「日々の状態を見ながら判断する」とした。フリーマン本人も膝蓋骨、肩、手、手首が痛むと認めながら「気分はいい」と強調している。

 ただ、これを「ノープロブレム」で済ませていいのか。米老舗誌「スポーツ・イラストレイテッド」の電子版「ON SI」は、フリーマンの離脱を「ドジャースが許容できない」と指摘している。今季は118試合で打率3割6厘、15本塁打、57打点、OPS0・852。主力に波がある中でも安定して打線を支え、直近19試合では打率4割1分7厘と絶好調だった。ロイヤルズ3連戦前まで9試合で8敗と失速していたチームにとって、まさに攻撃の起点の一人だ。

 問題は「出られるか」だけではない。全身を強打した直後であるにもかかわらず仮にこのまま強行出場しても、スイングや走塁、守備動作にわずかな狂いが残れば、打線全体への悪影響は避けられない。痛みをかばいながらプレーすることになれば、本人だけでなくチームにとっても危うさを抱えたまま戦うことになる。

 ロバーツ監督は、現時点で代役を昇格させる必要はないとの認識を示している。それでも状態が長引けば話は変わる。傘下マイナーの3Aオクラホマシティにはライアン・ウォード外野手(28)やジェームズ・ティッブス3世外野手(23)がおり、ともに一塁を守れる。ウォードは今季すでにメジャーデビューも経験しており、ティッブス3世も将来を嘱望される有望株だ。フリーマンの回復具合次第では、彼らを呼び寄せるシナリオが現実味を帯びても不思議ではない。

「大丈夫」という本人の言葉を額面通りに受け取りたいところだが、ドジャースが守るべきは次の1試合ではない。フリーマンの「通常運転」が戻るまで無理をさせないことこそ、復調しかけた打線を再び止めないための最優先事項になりそうだ。