新天地でつかんだ歓喜の瞬間は格別だ。阪神が3日に2年連続のリーグ優勝を達成した。
オリックスから日本ハムを経て虎に加入した伏見寅威捕手(36)も、移籍1年目から豊富な経験を生かして投手陣を支え、悲願の頂点に貢献した。阪神での毎日は「すごく刺激的」と振り返る。特に驚いたのが、キャンプでの緊張感だった。「もうちょっとワイワイ、ガヤガヤでやってきていたので。全体練習の時は当たり前のようにみんなが集中して、ピリピリした感じでやっていた」と明かした。
女房役としては今季最多勝と最高勝率のタイトルをほぼ手中に収めている左腕・高橋遥人投手(30)とのコンビも光った。「思っていた数倍すごかった」と絶賛。過去にはオリックスで山本由伸ら沢村賞投手ともバッテリーを組んできたが「僕が捕ってきた中では、トップ3に入るかもしれない」と最大級の賛辞を送った。
忘れられないのが5月6日の中日戦(バンテリン)だ。自身がカーブを要求したにもかかわらず、高橋が直球を投じる〝サイン違い〟が発生。剛球が脇腹を直撃したという。「本当に死を覚悟するぐらい球が半端なかったですね、その日は」と苦笑い。開幕カードの巨人戦(3月28日、東京ドーム)とともに、思い出深い完封劇となった。
一方、坂本、梅野との捕手3人の関係については「仲良しこよしではない」とキッパリ。「他の人が出ている時って悔しい気持ちもある。でも、その気持ちを抑えながら、チームのためにどうするかっていう方向で話はできている」と切磋琢磨する日々を明かした。
必要とされてやってきた新天地で、仲間とともに登りつめた頂点。百戦錬磨の女房役にとっても忘れられない歓喜の瞬間となった。













