ファンには爽快、ナインには悩ましい――。本拠地の「ルーフオープン」には、そんな2つの顔がある。パ3位の日本ハムは12日の西武戦(エスコン)に2―5で逆転負け。3回に清宮の12号ソロ、6回には水野の9号ソロで2点を先行したが、7回に野村の失策を起点に救援陣が崩れて5失点した。2位・西武とは1ゲーム差、首位・ソフトバンクとは9・5ゲーム差に大きく開いた。

 一方、勝敗とは別のところで、ナインが頭を悩ませているのがルーフオープン時の〝エスコン風〟だ。ファンには開放感あふれる本拠地の魅力でも、プレーする側には一筋縄ではいかない難しさがある。開閉式屋根を備える本拠地では、気候条件が整えば屋根を開放して試合を行う。夏場は北海道ならではの開放感と涼しさを味わえるとあってファンにも好評で、球団側が天候のいい日に屋根を開けたいと考えるのも当然だ。

 だが、プレーする側には切実な悩みがある。まず攻撃面では、外野フェンス際の打球が風で押し戻されることがある。屋根を開けると中堅方向から本塁側へ強い風が吹くことがあり、ホームラン性の打球が失速して外野手のグラブに収まるケースもあるという。一発攻勢を得意とする打線には厄介な要素だ。

 守備はなおさらだ。ある外野手は「屋根が開くとライナー性の打球は伸びやすくなる反面、高いフライは逆風で押し戻されることが多いので。打球判断が本当に難しくなる」と吐露。「正直、守備で神経を使いたくないので。できれば(屋根は)閉じてほしい」と本音を漏らす。

 別の内野手も「屋根なしだと内野の土が風で巻き上がり土が乾くせいでゴロの打球速度も速くなるので。どっちがいいかと言えば圧倒的に屋根を閉じた方がいい。ウチ(日本ハム)の場合は屋根が開いている状態での練習もあまりできないので(ホーム)アドバンテージにもならないと思いますしね」と明かす。

 12日は試合終盤に屋根が開いたまま小雨も降り始めた。ルーフオープンはエスコンの大きな魅力である一方、選手には風への対応という難題もついて回る。西武との2位争いを続けながら首位を追う日本ハムにとって、この〝エスコン風〟とどう付き合うかも見逃せないポイントになりそうだ。