厳しい世界をともに走り抜ける──。ソフトバンクの上茶谷大河投手(30)が29日、サラブレッドとの〝並走〟を誓った。馬主でもある柳田悠岐外野手(37)が所有している1歳馬に「アップティーバレー」と名付けたことが判明。ジャパン・スタッドブック・インターナショナルのサイトによると、名前の由来は「上+茶+谷。人名より」で、SNSを中心にその由来が注目を集めた。

 開幕前に柳田から「開幕から1か月一軍に居続ける」という目標を提示された上茶谷。達成した際の〝ご褒美〟が「馬の命名権」だった。右腕は「(命名権のやりとりは)冗談のつもりだったんですけどね」と笑ったが、開幕後は救援として奮闘。見事に目標を達成してみせた。

小倉競馬場のパドックで愛馬を観戦するソフトバンク・柳田悠岐(2026年1月)
小倉競馬場のパドックで愛馬を観戦するソフトバンク・柳田悠岐(2026年1月)

 権利を勝ち取った上茶谷は自身の名前から「アップティーバレー」を提案。複数の候補があったが、試合の練習前にグラウンドで上茶谷を見つけた柳田が「お! アップティーバレー!」と声をかけるなど、結果的にこの名前が選ばれた。

 見事に自身の名で〝馬名登録〟を果たした右腕。だが「ディープインパクトくらいしか分からない」と語るように、これまで競馬を見たことはほとんどなかったという。

「今日から競馬を見まくる」と力強く宣言したが、当のアップティーバレーはまだ1歳馬。中央競馬に所属する場合、デビューを迎えるのは早くても来年6月以降で、成長度合いによって再来年以降となるケースも珍しくない。これを知った上茶谷は「え? デビュー(そんなに)先?」と驚きを隠せなかった。

 生き残ることが容易ではない競走馬の世界。その中で「10億(円)ぐらい稼いでほしい」という右腕の要望に応えられた場合、少なくとも4~5年の歳月を費やすこととなる。自身の名がモチーフとなった馬が競争を勝ち抜いても、本人がプロの世界で競争に勝ち抜けていなければ示しがつかない。その存在は、右腕にとってもモチベーションとなるはずだ。

「アップティーバレーと〝並走〟できるように頑張ります」と語った上茶谷。時には自らにムチを入れながら、長く険しいコースを走り抜ける。