「2位」はただの順位ではない――。日本ハムにとって、シーズン終盤の戦いには球団経営とファンの期待まで懸かっている。13日の西武戦(エスコン)に8―2で快勝し、連敗を2でストップ。首位ソフトバンクが敗れたため、その差は8・5ゲームに縮まった。日本ハムは60勝48敗。2位・西武とはゲーム差なしながら勝率でわずかに及ばず3位にとどまったが、2位奪還は目前だ。
残りは35試合。優勝への望みは残されているとはいえ、首位との8・5ゲーム差を詰めるのは簡単ではない。球団関係者の間でも8月中旬に入り「残り試合を考えれば、もうリーグ優勝は現実的ではない。ここからは2位狙いに注力すべき」との声が聞かれる。球団スタッフの一人も「何とかCS(クライマックスシリーズ)の本拠地開催権(ファーストステージ分)だけは確保してもらいたい」と祈るように戦況を見守る。
2位を逃して3位でシーズンを終えれば、CSファーストステージは敵地開催となる。球団側にとっては「1試合数億円」ともいわれる本拠地開催の収益を得られない痛手も大きい。だが、2位にこだわる理由はそれだけではない。
日本ハムは今月7日から来季の「SEASON SEAT 2027」の新規販売を開始した。前出スタッフによれば売れ行きは好調で、一部エリアは完売寸前。対象期間中の新規購入者には、エスコンで今季のCSが開催された場合、そのチケットの優先購入権が付与されるキャンペーンも展開している。
つまり3位に終われば、本拠地でCSを戦う機会とともに、この目玉特典を利用する機会もなくなる。球団はその場合、11月開催予定の「F FES」チケット優先購入権を代替特典として用意しているが、本音は熱心なファンにエスコンでポストシーズンを見届けてもらうことにある。
「シーズンシートを購入してくださる多くの方々は熱心なファイターズファンです。そのファンを失望させるわけにはいきませんし、何より2年連続2位で『今季は優勝しかない』という中での3位では地元も盛り上がりませんしね」(前出球団スタッフ)。
2位なら本拠地から下克上への道を切り開ける。3年連続の2位以上を確保できるか。残り35試合、日本ハムの戦いは順位表以上の重みを帯びてきた。












