天王山で屈した。ソフトバンクは19日のオリックス戦(京セラ)に延長10回の末、5―6のサヨナラ負け。カード3連敗で首位はキープしたが、ゲーム差なしに詰め寄られた。優勝マジックは9のまま。死力を尽くしたが、結末は残酷だった。
10回の守り、最後にほころびが出た。無死一塁、レイが投前犠打を一塁へ悪送球。助っ人右腕はその後、申告敬遠で満塁とし絶体絶命のピンチを背負う。二死までこぎつけるが、最後は宗に中前へ弾き返されジ・エンド。4時間47分の死闘の末、勝利の女神はライバルに微笑んだ。
藤本監督は試合後「向こうもミスでこっちに点をくれてるからね。ミス出た方が負けるとよく言うけど、ああいうプレーは丁寧にやっておかないといけない」と努めて冷静に振り返り、最後はナインを鼓舞するように「切り替えていくしかない」と前を向いた。
序盤に先発・東浜が4点を失う不穏なスタートを挽回したゲームだった。3回ピンチで救援した2番手・森が完璧な火消しで流れを呼び込むと、2戦連続で完封されていた打線が奮起。直後の4回、相手失策も絡んで24イニングぶりの得点で3点を返すと、6回には代打・中村晃の一打で追いつく。さらに相手の捕逸で一気に逆転。今季4点差をひっくり返したことのなかったチームが意地を見せた。
救援陣は森の後、泉―甲斐野―津森―嘉弥真―松本―藤井と小刻みにつなぎ、8回までリードを守り続けた。だが、9回に守護神・モイネロが吉田正に二死から同点打を献上。防御率0点台の左腕が許したよもやの痛打だった。指揮官は「全員で(向かって)いったんやけどね。向こうも全員で(向かって)きている」と相手の執念をたたえつつ、最後まで勝利を目指した自軍ナインをねぎらった。
終戦後、宗の激打を中堅で捕球した牧原大はベンチに戻ると、左こぶしをイスのクッションに打ちつけて悔しさをあらわにした。大阪での今季最終戦、スタンドに一礼するチームには熱い鷹党から「気合入れろ!」との檄が飛んだ。勝率1厘差ながら、まだポールポジションにいる。残り10試合、常勝軍団の真価が試される。












