【柏原純一「烈眼」】ビックボスも期待をかけ続けてきた日本ハム・清宮幸太郎が、16日のオリックス戦(京セラ)で見事な一発を披露した。1―1の5回二死一、二塁、2番手右腕の村西から、右翼席へ16号3ラン。直球の失投だったとはいえ、逃すことなく一撃でしとめた。
最終的に6―3で逃げ切ったスコアが示す通り、あの一振りで「チームを勝たせた」と言っても過言ではない。だからこそ是非、清宮には改めて「場面」について思慮を巡らせてもらいたい。
オリックス・増井、日本ハム・メネズの両先発は今季未勝利。最後の先発機会かもしれないし、この試合で「何が何でも」と思っていたはずだ。勝利投手の権利がかかる5回、優勝争いの最中にあるオリックスは、増井をあきらめて村西にスイッチ。清宮の一打は相手の試合プランを壊した格好となった。
結果、増井は敗戦投手となり、メネズは来日初勝利を飾ることができた。何が言いたいかというと、1打席1打席の結果は、チームの勝敗はもちろん、他の選手の記録にまで及ぶということ。他の選手以上の〝覚悟〟を背負って打席を重ねてもらいたいということだ。
チームは今季、清宮には十分な〝時間〟を割いてきた。野手で今季、規定打席に達しているのは、首位打者の松本剛と清宮の2人だけ。リーグ最下位の打率2割9厘にもかかわらず、辛抱強く起用される理由は、この日のような活躍を毎試合、当たり前に期待されるだけの打者になってもらわねば困るからに他ならない。
この日の清宮は6番だったが、本来なら4番で、この日のような仕事ができるか否かだろう。がまん強く起用を続けたビックボスに、そろそろ結果で報いてもらいたいのはもちろん、何より自分自身がもうひと皮むけるために、残り試合は「自分のバットでどれだけチームを勝ちに導けるか?」と、あえて自分に厳しいプレッシャーをかけ続けて臨んでもらいたい。(野球評論家)












