来季に向けた本気モードの表れか。日本ハムの新庄剛志監督(50)が今秋のドラフト会議で大学、社会人を中心とした「即戦力選手」の大量獲得に意欲を燃やしている。

「ドラフトで即戦力獲りたいね。もう甲子園メンバーじゃなくて。怒られるかな(笑い)。でも、即戦力。2年に懸ける。来年、再来年と即戦力がほしいですね」(新庄監督)

 若手育成に定評のある日本ハムは例年、ドラフトで潜在能力の高い高校生を上位指名する傾向がある。ここ5年のドラフトでの獲得選手を見てもその傾向は明らか。2017年ドラフトでは早実で名をはせた清宮幸太郎内野手(23)を1位指名。翌18年も甲子園で活躍した吉田輝星投手(21=金足農)を1位で獲得した。

 昨年のドラフトも高校生だった達孝太投手(18=天理)を1位指名。2位も高卒野手の有薗直輝(19=千葉学芸)だった。こうした指名動向を見る限り、日本ハムは今秋も高校生有望株に触手を伸ばすと思われたが、ビッグボスにその意向はないという。来季が指揮官にとって「勝負の年」になるからだ。

 新庄監督は今季シーズン開幕前から「若手育成」に尽力。公式戦が始まってからも勝敗度外視で、チーム底上げを図りながら新球場が開場する来季に備えている。「来年は2位は考えてない。2位も6位も一緒なんで。もうトップ(優勝)しか考えていない」と語気を強める指揮官。その野望を実現するにはドラフトで即戦力選手を集め、長いシーズンを戦える分厚い戦力を保持する必要がある。

 その上で獲得に興味を抱く意外な選手もいる。今年5月に米メジャー・ブルージェイズからメッツに移籍。現在マイナーでプレーを続ける加藤豪将内野手(27)だ。
 
 米カリフォルニア州出身の加藤はNPBを経ず米ドラフトでヤンキースに指名(2巡目)されプロ入りした経緯を持つ。日本でプレーするとなれば今秋ドラフトで指名される必要があるが、ビッグボスは「秘密兵器」の獲得に向け、前向きな姿勢を崩さない。

「加藤君、面白いかなと思ってね。足も速いらしいし、根性もあるみたい。(何度も戦力外扱いになった)そういう選手は僕はすごく好きなんですよ。ちょっと(今後)話をしたいなと思います」

 加藤は現時点でメジャー指向が強いと言われる。ドラフト指名、獲得に至るまでには困難が予想されるが、そこは何事も不可能を可能にしてきた指揮官のこと。奇跡を起こすことは十分考えられる。

 プロ入り直後から期待できる即戦力に加え加藤獲得を狙う新庄監督のドラフト戦略。果たして思惑通りの結果は得られるか。今後の動きが注目される。