完璧な一発を叩き込んだ。ソフトバンク・上林誠知外野手(26)が26日、オリックスとのオープン戦(宮崎アイビー)に「6番・右翼」でスタメン出場。6回二死二塁から右翼席中段まで運ぶ手応え十分の2ランを放った。

 143キロの内角真っすぐを捉えた瞬間、観客席からどよめきが上がった。昨春は無観客キャンプで2年ぶりとなる宮崎でのプロ野球オープン戦。ファンも上林も、欲していた野球の醍醐味だった。

「完璧でした」。クールな男から自然と白い歯がこぼれた。「タイミングもしっかり取れていましたし、自分のスイングをする中でしっかりコンタクトすることができました」。インコースの強い真っすぐをいかに捉えられるかをバロメーターの一つとしているが、この春の取り組みの成果を見せた。オフはかねて尊敬するレッズ・秋山翔吾外野手(33)の自主トレに参加。心技体でアドバイスを受け、このキャンプでは原点である「前でさばく」打ち方を見つめ直した。

 成功も失敗も味わってきた26歳は「バッティングというのは完成がない。今いいと思っても、また明日は違うかもしれない。今日も結果は出たが、それが正解ではない。その時その時の正解を見つけられればいい」と一喜一憂しない。この日は4回の第2打席にも右前打を放ってマルチ安打をマーク。それでも「(結果を)欲しがらず、焦ってもいない」と淡々とした様子で前だけを向いた。

 3つある外野枠はすでに2つが埋まっている。残す「中堅」を牧原大、真砂、佐藤直らと激しく争うが「本番で結果が出るようなオープン戦にしたい」と先を見据える。3・25開幕戦でセンターのポジションに立つイメージはすでにできている。「サバイバル」のもう一つ上を見て、本番に照準を合わせると語る自信が頼もしい。