鷹のスピードスターが、地に足のついたプレーでチームを勝利に導いた。ソフトバンク・周東佑京内野手(29)が26日に行われた「SMBC 日本シリーズ 2025」第2戦で、日本シリーズ新記録となる1試合5安打の快挙を達成。チームも10―1で阪神を下し、対戦成績を1勝1敗のタイに戻した。

 初回に右前打、2回には左中間を破る適時三塁打。3、5回にも中前打を放ち、7回の左翼線二塁打で史上初の快挙を成し遂げた。サイクル安打にもあと一歩の大暴れだった。

 試合後「ホントにわかんなかったんで、そんな記録があるのかも知らなかったんですけど、うれしかったです」と照れくさそうに話した。

 打撃の感触はポストシーズンからずっと良かったという。「昨日の試合もそうですけど、CSの時もそうですし、練習からずっと良かった。自分の中でずっといい感覚があったんで、打てるだろうとは思わなかったですけど、勝負はできるなとは思いました」と吐露した。

 好調の要因については「ケガ明けで打ち始めた時の感覚がティーの時すごく良かったんで、それがなんでいいのかというのを映像で見て、いろいろ考えて、それが今、打席の中でもしっかりできているのかなと思います」と分析。特別な調整を加えたわけではなく、「CSの時よりもいい形で打てていると思いますし、その形で打てているのかなと思います」と淡々と語った。

「万全すぎないから。体の状態が良すぎると出力というか、振らんでいい強さまで振ってしまうことが多いので、それがいい方向に作用しているのかなと思います」と冷静に自己分析。長期離脱から戻っても、力みに走らず自然体を貫いている。

 2番打者としては「柳田さんが1番らしいことをずっとしているんで。負けないように。あんまり柳田さんを走らせないように気をつけています」と笑顔。短期決戦でも平常心は変わらない。「打てると思った球をしっかり打つだけですかね。そんなに変えてはいないですね」。

 そして勝利を決めた一戦を振り返り、「勝てて良かったと思いますし、2敗でいっても1勝1敗でいってもやることは変わらないと思います。変えないで、変なことしないで、全員がやれることをしっかりやった結果が今日の勝ちだと思います」と言葉に力を込めた。

 選手会長として挑む今シリーズ。背中でチームを引っ張りながら、自らのバットで〝歴史の扉〟を開いた。