衝撃のトレードに、かつての主砲が声を上げた。レッドソックスの看板スラッガーだったラファエル・ディバース内野手(28)が、15日(日本時間16日)に1対4のトレードでジャイアンツへ移籍。これにレッドソックスの元レジェンド、マニー・ラミレス氏(53)が反応し、母国ドミニカ共和国のラジオ番組でディバースを擁護しつつ「彼はボストンから屈辱を受けた」「敬意が払われていなかった」などと怒りをにじませた。
「これはプライドや自尊心の問題ではない。組織として、彼に対してまともなコミュニケーションも取っていなかった」と、レッドソックスの対応を糾弾。「その昔、レッドソックスは(ロジャー・)クレメンスにこんな仕打ちはなかったはず。ヤンキースにしたって(アーロン・)ジャッジに〝今度は捕手をやれ〟なんて言うわけがないだろう」と語気を強めた。
このラミレスの〝怒りの告発〟については、ボストンの地元放送局「NESN」も電子版で大きく報道。確かに今季のディバースには不可解な扱いが相次ぎ、レッドソックス側とは丁々発止の関係性となっていた。新加入のブレグマンとの兼ね合いで三塁を追われ、指名打者への転向を打診された際には難色を示し、さらに一塁転向を求められても拒否の姿勢を貫き続けていた。言うまでもなく、それは不本意なポジション変更を一方的に迫られた末の抵抗でもあった。
ラミレス自身も、かつて同じような「冷遇」を経験している。08年、ボストンでの晩年に不満を募らせた末、球団職員とのトラブルを起こしチームを去った。今回のディバースの件には、かつての自身と重なるものを感じたのかもしれない。
「ボストンの顔」とまで言われたディバースの移籍劇。それは単なる戦力の移籍ではなく〝ボストンという組織のあり方〟を問い直す引き金となった。西海岸の老舗球団ジャイアンツへ新たに戦いの場を移し、慣れ親しんだボストンの街から静かに去った28歳のスターの背中に今もレジェンドの怒りが宿っている。












