第96回選抜高校野球大会の第6日第3試合で阿南光(徳島)と対戦する熊本国府が〝三振作戦〟で好投手・吉岡(3年)攻略に立ち向かう。

 23日は雨天順延となったが、山田監督は「雨は考えてもしょうがないんで、いい一日にしたいな、というだけ。ウチの選手は九州大会を優勝したあとも初戦のあとも変わらない。今日もいつも通り変わらない」とし、近江(滋賀)との初戦で7回1失点に抑えたエース坂井(3年)には「今日は立ち投げですが、ボールにキレがあった。大丈夫だなと思った」と信頼を寄せた。

 投手陣には〝三振禁止令〟を出している。「三振は1個も取るな、全部打たせなさいと言ってます。投手というのは三振がやっぱ気持ちいいのでほしい。でもいらない。三振を取ろうとすると低めに変化球を落としたり高めにストレートを投げたり、力が入っちゃう。それをやめてくれ、と。打たせれば球数も減るし、野手もゴロをさばいて打撃にいい影響が出る。投手だけ気持ちよくなるな、野手も気持ちよくさせてくれという意味」とユニークなハッパをかけている。

 逆に打線は〝三振OK〟だ。初戦で西山(3年)の前に14三振を喫したが「三振が沢山なら球数を投げさせているということ。三振取られたからダメ、取られないからOKという感覚ではない。あの試合は後半勝負のために球数を放らせようということ。1人に5~6球投げさせたら3周りなら120球くらいになる」との考えだ。

 ただ、最速146キロの直球と多彩な変化球を操る相手エース吉岡攻略は簡単ではなく「能力の高い投手だけど、点を取られたことはあるわけだから、どういう取り方がベストか、もう一日考えて選手と共有したい。大振りをせずにコンパクトにいきたい。球が速いので振り回しても当たらない。しっかり守って勝つのが大事になる」と気を引き締めた。

「初めての甲子園だからこそ勢いに乗れる。まだ見ぬ世界をみんなで追いかける。ワクワクしながらできるのは楽しみだし、プラスに捉えている」と胸を膨らませる31歳の青年監督。〝三振作戦〟が奏効するか。