勝負の年にこの離脱はあまりにも痛過ぎるが…。日本ハムは清宮幸太郎内野手(24)が沖縄・名護市内の病院で検査を受け「左足関節捻挫」と診断されたと30日に発表した。試合に復帰できるまで約5週間を要する見通しで、2月1日からは国頭で行われる二軍キャンプに合流し、リハビリを続けていくという。

 清宮は先乗り自主トレ中だった29日午前中のアップ中に左足を滑らせて負傷。その後、病院に直行して精密検査を受けていた。だが、この日発表された故障は予想以上の重傷。キャンプインを目前にして、早くも開幕スタメンに暗雲が垂れ込め始めている。

 プロ7年目を迎えるチームの主軸候補はオフの自主トレ中から「自分がチームを引っ張りたい」と公言。「本当に打つつもりでやっている」と「40本塁打」を目標に掲げ、今季を勝負の年と位置づけていた。昨年12月には米シアトルにあるトレーニング施設「ドライブライン」を自ら訪問。動作解析やスイングチェックを徹底的に行い、将来的な「メジャー移籍願望」まで飛び出したほどだった。

 それがキャンプ直前でまさかの長期離脱なのだから、球団関係者の間でも「猛練習でケガならまだしも、アップ中にケガって…。印象が悪過ぎる」と失望ムードが漂っている。

 ただ、この清宮の故障は〝ある男〟にとっては好機と言える。今季6年目を迎える4番候補の一人、野村佑希内野手(23)だ。昨季の野村は清宮の三塁定着によって本職を剥奪され、一塁、二塁、左翼にも挑戦。だが、最後まで定位置を奪えず、今春キャンプは若手や新外国人選手らとシ烈なポジション争いを余儀なくされるはずだった。

 しかし、ライバルの清宮が長期離脱となったことで、キャンプの結果次第では「サード再奪取」も可能となる。そのため、チーム周辺では清宮よりも野村の飛躍を期待する声も出始めている。

「ジェイ(野村の愛称)は不慣れなポジションばかりを守らされた昨シーズンの悔しさもあり、今季にかける思いは清宮以上と言っていい。ここまでの自主トレも(同僚の)松本剛らと究極まで追い込んでいますからね。清宮の思わぬケガがジェイを覚醒させるいいきっかけになるかもしれません」(球団関係者)

 清宮の離脱は痛いには痛いが…。別の意味での波及効果は見込めるのかもしれない。