俺が打ち破る。大日本プロレスのBJW認定世界ストロングヘビー級王者・橋本大地(27)が、新型コロナウイルスの感染拡大による自粛ムードの中で迎える大一番に向けて覚悟を示した。

 16日の横浜文化体育館大会では、関本大介(39)をV3戦で迎え撃つ。「人としてもレスラーとしてもその強さを尊敬している」と公言する先輩と、団体の旗揚げ25周年記念大会でベルトをかけて戦うとあって「俺も、もうデビュー9周年。ここで大将(関本)と戦えるのは、ある意味そのご褒美なのかなって思う」と表情を引き締めた。

 デビューは2011年3月6日。その直後に東日本大震災が起こり、今と同じように自粛ムードが世の中を取り巻いた。「あのころはがむしゃらで、周りのことを考える余裕はなかった」。だが今は違う。「その中でも娯楽が一つ二つあってもいいと思う。こういう時だからこそ、お客さんに楽しんでもらえる試合がしたい。何より自分が楽しみにしてるので」と王者の自覚を口にした。

“強行開催”された後楽園大会(3日)ではシングルリーグ戦「一騎当千」が開幕し、ノアの稲村愛輝(27)を下して好スタート。同じく王者として臨んだ2年前は優勝決定戦にベルトをかけて敗れ、かつてない屈辱を味わった。

「全てを一夜で失った悔しさを晴らすには王者として優勝するしかない。そのためにも文体は必ず勝たないと」。世間の暗いムードを破壊するためにも、まずは記念興行を最高の形で締めくくる。