大日本プロレスのビッグマッチ、11日の東京・両国国技館大会で負傷欠場していた復活を遂げた岡林裕二(36)は昨年10月に右肩関節脱臼および肩鎖関節脱臼で戦線を離脱。その後12月1日に手術を受けて、地道なリハビリを続けてきた。

 苦難の1年1か月を経てリングに上がると、そのうっぷんを晴らすように大暴れ。河上隆一(29)をいきなり豪快なショルダータックルで吹っ飛ばし、アルゼンチン式背骨折り、ラリアートで攻め込んだ。しかし必殺のゴーレムスプラッシュをヒザで迎撃されて形勢逆転。ロス五輪柔道決勝で山下泰裕の右足を攻めなかったモハメド・ラシュワンのように、あえて故障箇所と逆の左腕に攻撃を集中した河上に屈し、最後は腕ひしぎ十字固めでギブアップした。

 それでも、試合後は「恥ずかしながら帰ってまいりました!」と絶叫し、観客を熱狂させた。コメントスペースでは「ホンマに悔しい。勝ってストロング(王座)に挑戦を表明しようと思っていたんですけど、負けてしまった。言いたくはないけど、1年1か月のブランクが災いしたかもしれない」と悔しさをにじませつつも「これからタイトル戦線に食らいついていきたい。シングルもタッグも狙いにいく」ときっぱり言い切った。

 全日本プロレスの世界タッグを獲得した関本大介(37)との名コンビ復活にも意欲を見せつつ「ここからがスタートです!!」と完全復活を予告した。