オリックス・増井浩俊投手(37)の偉業達成はならなかった。12球団勝利をかけて8日のヤクルト戦(京セラドーム)に今季初登板した増井は2回に内山、奥村に痛打されたが、大崩れすることなく、粘りの投球で5回7安打2失点で降板した。

 全球団からセーブ、ホールドを上げ、11球団から勝利。残るはヤクルトからの白星で史上初の〝コンプリート〟となるはずだった。ここ数年は成績が奮わず、今年もキャンプから右ヒジの違和感で出遅れ、ウエスタンで調整を続けてきた。プロ13年目。中嶋監督の配慮もあって満を持してマウンドに上がったが…。

 増井は「初回はファームで調整してきたことがしっかり出せたと思うが、2回は二死から四球、長打と失点の仕方がよくなかった。それでも(伏見)寅威が盗塁を刺してくれたり、野手に助けてもらっていたことで何とか粘り強く投げることができたと思います」と話した。偉業は逃したが、次につながる内容は見せた。