現場復帰は中日のユニホームとなるのか。元プロ野球選手の清原和博氏(54)が、8年ぶりとなるキャンプ視察を敢行した。22日の中日一軍キャンプに続き、23日は中日二軍を訪問。その道中、人命救助で株を上げるなど大きな話題を集めている。そんな〝中日応援番長〟として再スタートを切った清原氏には、中日球団内からも大きな期待が寄せられている。

 清原氏は22日にPL学園高の2学年後輩にあたる中日・立浪和義監督(52)が指揮を執る沖縄・北谷キャンプを視察すると、23日は片岡篤史二軍監督(52)を激励するため読谷キャンプへ。充実したこの2日間を「昨日は(2022年2月22日で)2の数字が並んだ。自分の第2の人生というか、セカンドチャンスが、ドラゴンズのキャンプ地からスタートできた」と笑顔で振り返った。

 2016年2月に覚せい剤取締法違反容疑で逮捕され有罪となって以来、初となるキャンプ地訪問が実現。それだけに「やっぱり自分が起こした事件によって野球というものも嫌いになりましたし。でもこうして6年たったときに立浪新監督の下、片岡二軍監督もいて球場に来ることができた。本当に一日一日頑張って生きてきて良かった。2人がユニホームを着てくれたおかげです」と中日球団を含めて感謝の言葉を述べた。

 そんな清原氏に、球団内では〝応援番長〟としての役割を期待する声が噴出している。チーム関係者は「立浪監督も『これだけ影響力のある方はいない』と言ったように、今の選手たちにとっても清原さんは別格な存在。他球団のキャンプ地に訪問する予定はないようで、中日の独占状態だし、(石川)昂弥や鵜飼らだけでなく、もっとたくさんの選手に打撃指導をしてほしい」と熱望している。

 別の関係者は「清原さんにはシーズン中も臨時コーチとして選手をもっと指導してやってほしい。できれば来年にはヘッドコーチとか打撃コーチとかで入閣してもらったらどうか」という案まで出ている。この日、片岡二軍監督も「清原さんには(二軍施設の)ナゴヤ球場にも足を運んでもらいたい」とラブコールを送った。

 今季の立浪竜に対し、清原氏は「やっぱり立浪監督、片岡監督という2人は、あうんの呼吸がある。一軍二軍それぞれ同じ監督という立場で本当に強いチームをつくっていただいて、PL学園時代のような春夏連覇した、あんな全国制覇できるチームを2人でつくっていってほしい」とエールを送ったが、中日内では清原氏の歓迎ムードは高まるばかりだ。