浸透するか――。広島OBで評論家の達川光男氏が23日の中日―広島(北谷)の練習試合を中継した「J SPORTS2」で解説を務め、広島のドラフト1位ルーキー・栗林良吏投手(24=トヨタ自動車)を「風車の弥七に似ている」と力説した。

 もちろん見た目のことで、栗林が4―0の8回に登板すると、達川氏はおもむろに「水戸黄門さんの風車の弥七に似ている」と切り出し「私が言っているだけで、チームではまったく浸透していませんが…」とやって放送席の笑いを誘った。

「風車の弥七」は時代劇「水戸黄門」の人気キャラクターで、達川氏が栗林に似ていると指摘したのは初代の中谷一郎(故人)。

 栗林は先頭の高松を投ゴロに打ち取ると、続く根尾はフォークで空振り三振に料理。岡林もカーブで二ゴロに仕留めて1イニングを打者3人で無失点に抑えた。

 広島は守護神候補のフランスアが母国ドミニカ共和国で新型コロナウイルスの陽性判定を受けた影響などから出遅れており、開幕から抑えを誰に任せるかが課題の一つ。達川氏は安定感ある栗林の投球に「抑えもある」とし「クイックもできるし、フィールディングもそこそこ。社会人の経験もあって連投もできる」と高く評価していた。