中日が17日の広島戦(マツダ)に5―2で逆転勝ちし、今季初の7連勝。貯金を2015年4月15日以来となる「5」とした。

 試合前から先発の柳と広島・森下の〝母校・明大対決〟に注目が集まった。3学年先輩の柳は「(森下)暢仁に負けたくない、暢仁と試合がしたいと思っていた」と気合が入りすぎたのか、序盤は制球が定まらず7安打を集中され2点を奪われた。

 しかし、4回以降は立ち直り、結局、7回8安打2失点の力投で今季4勝目をゲット。それでも後輩・森下が7回5安打1失点の内容だっただけに「すごい選手だと思うし、僕の中でも彼は特別な存在。投球内容では負けているので、彼に負けないように僕も頑張りたいなと思う」と勝っても気を引き締めた。

 柳とチームに白星を呼び込んだのはこれまた明大出身の阿部のバットだった。1点を追う8回二死満塁で右前へ2点適時打を放ち、逆転に成功。「柳もなかなか勝てていなかったので、勝ちをつけることができて良かった」と柳の5学年先輩も意地を見せた格好だ。

 与田監督は柳に「いろんな意味で今日は勝てる運命に彼があったんじゃないかな。序盤は高めにボールが浮いていたのが、ちょっとずつ低くなってきてね。そこは一番、ベンチから見ていて分かりやすかった」。勝ち越し打を放った阿部に対しても「見事でした。今日は森下にタイミングが合ってなかったけど、よく仕留めてくれたし、そこに至るまで、みんなでよくつないでいってくれた」と目を細めた。

 それでも5年ぶりに貯金5となったことに指揮官は「それは何年ぶりというのは俺が入って来る前のことは分からないので。いつも言うようにチームにとっていい数字は多い方がいいに越したことはない。ただ、それに甘んずることなく戦わないといけない」ときっぱりだ。

 監督就任1年目の昨季は借金5のリーグ5位。、この日で与田監督の通算勝率が5割となったことにも「数字は、もう全然意識してませんから。とにかくシーズンが終わるまで何が起きるか分からないのでしっかり頑張ります」と浮かれた様子は一切なかった。