阪神助っ人リストラは〝危険〟 ボーア、マルテ、ガルシア…他球団が狙う「お手頃補強」

2020年10月09日 05時15分

左から阪神・ボーア、マルテ、ガルシア

 阪神の外国人選手の来季契約更新に向けた争いがシ烈になってきた。今季は球団史上最多の投手5人、野手3人の8人体制でスタート。コロナ禍により球団も大幅な減収減益となる今オフは猛虎も例外ではなく、人件費削減は最重要課題になり、この大所帯にも人員整理のメスが入る見込みだ。しかし、虎から追い出される助っ人に他球団が注目しているという。


 来季に向け、阪神の助っ人構想が混沌としてきた。来日1年目で右肩の故障で出遅れたジョン・エドワーズ投手(32)と一軍未登板の台湾人左腕・呂彦青(24)を除く6選手は今季の阪神において、大なり小なりの貢献度があるためだ。

 野手では当初は開幕二軍だったジェリー・サンズ外野手(33)が一時は得点圏打率が4割を超え、8日の広島戦でも19号ソロを放った。本塁打、打点(59)はともにチーム2位。猛虎打線に欠かせないポイントゲッターになった。一方メジャー通算92本塁打の触れ込みで「バースの再来」と鳴り物入りで入団したジャスティン・ボーア内野手(32)も8日はサンズに続き16号ソロ、3度目のアベック弾でアピールした。だが、好不調の波が激しく、2億7000万円の高額年俸に見合った働きはできていない。

 2年目のジェフリー・マルテ内野手(31)は開幕直後に左脚を故障。その後もコンディションが戻らず、外国人登録枠の関係で現在も二軍暮らしが続いている。

 投手陣ではソフトバンクから移籍のロバート・スアレス(29)が、引退する藤川球児(40)の後任を務め、リーグトップの19セーブを挙げ、ブルペンで欠かせない存在になった。貢献度はここまで助っ人勢のナンバーワンだ。

 残り試合の結果次第で来季去就に影響がありそうなのが、中日時代と合わせて今季が3年目となった左腕オネルキ・ガルシア(31)と1年目のジョー・ガンケル(28)の2人。ガルシアは先発13試合で2勝、ガンケルは中継ぎを中心に7日現在、24試合に登板し、現在は先発に回るなど、幅広い役回りが可能なのが強みでもある。

 これらの虎の助っ人勢の去就は他のNPBチームからひそかに注目を浴びている。今季はコロナ禍により12球団の編成担当は海外選手の調査に赴いておらず、米国ではメジャーが公式戦60試合のみで、傘下のマイナーリーグは開催すらされていない。

 そのため「どのチームも、来年の新外国人獲得市場は一部のメジャー選手の売り込みを除けば、米国ではなくNPBの他球団や韓国、台湾が獲得調査の中心になる」(米球界関係者)という。国内球団の助っ人が、所属先で再契約に至らずウエーバー公示(自由契約)になった際は、複数の国内他球団が手を挙げそうな状況となっている。

 なかでも阪神の助っ人勢は「注目度は高いよ。まったくダメだったというわけじゃないし『条件を落として』という球団は多いと思う」と他球団関係者。

 ボーアや年俸1億4000万円のマルテ、同1億6000万円のガルシアらは「2年目以上になるわけだし、ボーアなんかはパ・リーグならDHもある。ガルシアも左で先発できるわけだから『欲しい』というチームは少なくはないよ」と、今オフの外国人市場でも魅力的な存在になっているという。

 阪神の助っ人史では古くはオマリー(阪神→ヤクルト)、近年ではバルディリス(阪神→オリックス)など阪神を踏み台にさらに輝いた事例もあるだけに「誰を残すか」にも注目が集まるところ。もちろん、当事者である本人たちは阪神での再契約が「第1志望」なはずだが、今後の動向から目が離せない。=年俸は推定=