巨人が「個人調整期間」を延長 主力を悩ます“落としどころ”

2020年04月01日 16時30分

調整に試行錯誤する菅野

 大変なのは「上げる」作業ばかりじゃない。新型コロナウイルスの感染拡大でプロ野球界も混迷する中、巨人は3月26日から4日までとしていた主力、ベテラン組の「個人調整期間」を当面延長することになった。先が見えない状況でのコンディショニングは難しく、開幕に向けて心身とも高ぶっていたものを「落とす」作業は困難を極めるという。一体どういうことか――。

 他球団のことながら、球界にも新型コロナウイルスの感染者が出てしまった。原監督はあくまでも最短で今月24日に設定されている開幕に向けて「ある程度、体と技術的なことは出来上がっているわけですから、そこをなんとかいい形で維持することが大事」と言い、3日に主力を除いた選手で紅白戦を行うことも決めたが、事態は刻々と変化しており、どうなるかは分からない。

 仮に24日に開幕するとしても、まだ3週間もある。しかも主力選手は4日までとされていた個人練習期間が当面延長となった。巨人に限った話ではないが“当面”という不透明な状況下で調整するのは「正直難しい」と漏らす選手は多い。中でも特に難しいのが「完全に『落とす』のがいいのか、それとも今の状態を維持し続けるのがいいのか」(チーム関係者)だという。

 主に選手が語る「落とす」とは、走り込みやウエートトレーニングなどで肉体に大きく負担をかけること。疲労した状態から徐々に肉体や技術をつくりこみ、最終的に心技体を「仕上げる」状態にする。それが自主トレ→キャンプ→オープン戦の流れだった。

 ここまでくれば、いったんリセットしてもよさそうだが、そんな簡単な話ではないという。ベテランの亀井は「一度落として、また今の状態まで戻るとは限らないんです。(判断が)難しいのはそこ。それにこんなこと初めてなわけですから」と訴える。エース・菅野も「ずっと(状態を)保つのも手だと思いますし、一回落としてというのも一つだと思うんだけど、一回落としたら次、上がらなくなったらどうしようというのもある」と語っ
ていた。

 実績を積んできた個人調整組なら、ある程度のコンディション維持はできるだろう。ただ、チームスタッフは「キープといっても一度ピークに持っていったわけだから、緩やかに下降していくのは避けられない。どこで刺激を与えて、上げる方向に持っていくか…そこもまた難しい」と力説する。直面しているのは誰にとっても野球人生初の事態。手探りで調整するしかないようだ。