元レイズ・岩村明憲氏が「日本人野手は大リーグで活躍しない」に異論

2020年09月21日 06時00分

岩村明憲氏

【楊枝秀基のワッショイ!スポーツ見聞録】日本人野手は米大リーグで成功しない――。米球界スカウティング部門関係者には、そう考える人が多い。実際の数字をみれば、厳しい現実があるのも事実だが、そこに「異論」を持っている元大リーガーがいる。ヤクルト、米大リーグのレイズなどで活躍した岩村明憲氏(41=福島レッドホープス球団代表兼監督)だ。

 同氏は米移籍2年目となる2008年、レイズの一員としてチーム史上初のワールドシリーズ出場に貢献。その経験を踏まえ、以前からこう語っている。

「野球を何のためにプレーしているか。所属しているチームが勝つことですよね。日本人野手、特に内野手の評価が良くないようですが、僕はそうは思わない。メジャー挑戦した日本人野手ってそんなに多くないのに、どれだけワールドシリーズ進出に絡んでいるか。その事実を見てから判断してほしいですね」

 01年のイチロー(マリナーズ)、新庄剛志(ジャイアンツ)の米挑戦から数々のサムライが海を渡った。その後、野手でワールドシリーズを経験しているのは前出の新庄を含め、田口壮(カージナルス)、井口資仁(ホワイトソックス)、松井稼頭央(ロッキーズ)、岩村、松井秀喜(ヤンキース)、青木宣親(ロイヤルズ)と確かに多い。

 チーム内での役割を理解し、指揮官の目指す戦術を遂行する。この点において、日本人選手の優位性が高いことは2度のWBC優勝が証明していると言っていい。

 昨オフにDeNAから米球界にわたったレイズの筒香嘉智外野手(28)は13日(日本時間14日)のレッドソックス戦で日米通算1000安打を達成。チームのア・リーグ東地区首位独走に貢献している。

 筒香の成績は打率2割に届くか届かないかで大活躍とはいえない。それでも勝負どころでの一発や日本人特有の和を尊ぶ精神が、チームに好影響を与えているに違いない。レイズが岩村氏のいた08年以来となるワールドシリーズ出場となるか。筒香の躍進とともに注目だ。

 ☆ようじ・ひでき 1973年8月6日生まれ。神戸市出身。関西学院大卒。98年から「デイリースポーツ」で巨人、阪神などプロ野球担当記者として活躍。2013年10月独立。プロ野球だけではなくスポーツ全般、格闘技、芸能とジャンルにとらわれぬフィールドに人脈を持つ。