マリナーズ・イチロー氏(53=会長付特別補佐兼インストラクター)が2004年にシーズン262安打のMLB記録を達成した時の打撃コーチだったポール・モリター氏(70)が、米デジタルスポーツ・エンタメ会社「ドラフト・キングス」の動画で当時の裏話を明かしている。
2001年に242安打で首位打者、MVP、新人王と鮮烈デビューを飾ったイチローは4年目を迎えていた。モリター氏はこの年、春季キャンプでフロントから「イチローと話してほしい。もっと多くの球を見送って四球を選び、出塁率を上げるようにしてほしい」と命じられた。当時はメルビン監督だった。「それでイチローとじっくり話をしました。すでに素晴らしい選手だった彼に打席でのアプローチを変えるべきだと私が言ったんです」と打撃スタイルが変更されたという。
イチロー氏は言われた通りにボールを見極めようと試したが「シーズンが始まって3~4週間経ってどうにも調子が上がらなくなった。そこで私はメルビンに〝このアプローチはやめにしましょう〟と伝えたんです。イチローにそれを言うと満面の笑みを浮かべていました」と明かしている。
その後にみるみる調子を上げていき、前人未到の262安打の記録を樹立。モリター氏は「そういうわけで私は彼に少し縁を感じているんです。彼がシアトルで過ごしたあのシーズンを間近で見られたことは本当に素晴らしかった」と回想した。「ちなみにあの記録について私は何も貢献していませんよ」と笑うが、モリター氏が監督に打撃スタイルの中止を進言しなかったら大記録はなかったかもしれない。












