実りをもたらす〝種まき〟となるか──。今月12~15日に東京ドームで行われる「ラグザス アジアプロ野球チャンピオンシップ2026」に向けて、野球日本代表「侍ジャパン」が3日、宮崎での事前合宿を開始した。

 今大会から指揮を執る井口資仁監督(51)は「選手もそうですけど、コーチ陣も非常に明るい。いい形でスタートが切れたと思う」と充実した表情。打撃練習中はグラウンドを動き回り「練習でどういう形から入っていくのか、ティーバッティングにどういう形で入っていくのかも知りたかった」と選手たちを観察した。

 今大会は指揮官の米国凱旋に向けた〝種まき〟の位置づけにある。2028年の「ロサンゼルス五輪」、その出場権がかかる来秋の「プレミア12」。そこに向けた「育成」や「発掘」の意味合いが含まれているからだ。

「井口ジャパン」の最大目標は28年のロス五輪。今大会は直接的な影響はないが、MLB組などの実績組に現メンバーから割って入る選手が出てくれば、これ以上頼もしいことはない。井口監督も「(代表の)ユニホームを着て、さらに飛躍してほしい。来シーズン、さらにもう一歩進んだところでやってくれれば、プレミアにも呼べる」と語れば、練習前の全体ミーティングでも「このメンバーから来年のプレミアに数多く出てほしい思いで、今回招集させてもらった」とナインに呼び掛けたという。

左から倉野投手コーチ、井口監督、村田善バッテリーコーチ、大塚投手コーチ
左から倉野投手コーチ、井口監督、村田善バッテリーコーチ、大塚投手コーチ

 指揮官にとって、五輪の開催地である米国への思いは強いはずだ。選手時代には計4年間MLBでプレーし、ホワイトソックスとフィリーズで2度のワールドシリーズ王者に輝いた。コーチスタッフにはヘッドコーチに田口壮氏、投手コーチに大塚晶文氏が就任するなど、メジャー経験のある「最高峰の野球」を知る人材が集まった。

 この日、ピッチコムやピッチクロックの話題が挙がると、指揮官は「今日の練習前に全て(説明は)終わっています」とキッパリ。国際大会への準備は入念に行われている。

 今大会から連続して選出される選手がいれば、それは「井口野球」の申し子となる。米国凱旋で栄冠をつかみ取るために。〝種まき〟は実を結ぶか。