新GMの大なたが日本人右腕にも迫るのか。アストロズの今井達也投手(28)が、メジャー2年目を前に厳しい立場へ追い込まれている。新たに就任したアストロズのランディ・フローレスGM(51)が2日(同3日)、本拠地ヒューストンでの会見で新たなチームづくりの方針を打ち出した。その言葉は、今井にも無縁では済まされない。

 米メディア「エッセンシャリー・スポーツ」によると、新GMは選手評価や編成で「感情知能(EQ)」と「知能指数(IQ)や分析」の双方を使い分ける考えを強調。数字だけに頼らず、対話や信頼関係も重んじる姿勢を示した。最優先課題は空席となっている監督の選任。ジム・クレーンオーナーも編成面の全権を託す方針で、選手にとっては実績も適性も一から見定められる〝新時代〟の到来だ。

 その渦中にいるのが、前体制の大型補強の目玉だった今井だ。西武から昨オフ、3年総額5400万ドル(約85億円)で加入。しかし、先発ローテーションの柱として期待された今季は右腕の疲労による負傷者リスト(IL)入りもあり、15先発で防御率5・83と不振。後半は救援へ回り、通算23試合で6勝4敗、防御率4・93。76回3分の2で51四球と制球難も露呈した。一方、救援8試合では防御率2・00と適応の兆しも見せており、再起の芽が完全に消えたわけではない。
 
 チームは81勝81敗ながらア・リーグ西地区を制したが、ポストシーズンはホワイトソックスに2連敗。今井は登録メンバーに名を連ねたものの、登板はなかった。今オフはオプトアウト(契約破棄)を行使せず、来季年俸1800万ドル(約28億円)で残留を選択した。

 8月に退任したダナ・ブラウン前GMの補強策は投手陣の立て直しにつながらず、今季は球団最多の19人を先発起用する異常事態。新体制が高額契約選手の費用対効果を厳しく検証すれば、今井も〝負の遺産〟として整理対象に浮上しかねない。契約は2028年まで残り、リリースには保証年俸の負担も伴う。それでも来季また期待を裏切れば、トレードや最悪の場合はリリースを含む処遇の見直しが検討されてもおかしくないだろう。剛腕の再起に与えられる猶予は長くない。