「いつまで経っても優勝できないチーム」というのはどの国の、どのスポーツリーグにも往々にして存在する。NPBの代表格といえば1998年以来、リーグ優勝から遠ざかるDeNA。ロッテも2005年にシーズン2位からプレーオフを勝ち抜きリーグ優勝を果たしたが、レギュラーシーズンを年間勝率1位で終えたのは74年シーズン。52年前までさかのぼる必要がある。

 だがその象徴的存在はなんといっても、MLBのカブスだろう。2016年にワールドシリーズ優勝を果たしたが、これは1908年以来、実に108年ぶりとなる悲願の頂点。〝ヤギの呪い〟などの都市伝説は1世紀以上の時間をかけてようやく終焉した。

 カブスは今季、ナ・リーグ中地区を2位で終え、ワイルドカードで出場したポストシーズンでパドレスに敗退。とはいえ108年待ったカブスのファンたちは、10年前の甘美な思い出を今もスルメのように噛みしめながら、日々の生きる糧としているようだ。

 11月3日(米国時間2日)は10年前にカブスがワールドシリーズを制覇した慶賀すべき日。当時の主力選手だったアンソニー・リゾとデビッド・ロスはこの日、ポッドキャスト番組「Ross and Rizzo Unfiltered」に出演。ロスが「WSの話をするのはこれで最後だ」とジョークを飛ばすと、リゾは「10年たった今でも、ファンたちから当時のことについて感謝されるんだ」と振り返り「まるで昨日のことのように感じる」と感慨に浸った。108年待ったファンたちにとって10年などほんの一瞬なのだろう。

 カブスはこの日、FAとなった鈴木誠也外野手(32)に単年約36億円のクオリファイングオファーを提示。来季の戦力編成にも注目が集まるが、次なる世界一を待ち望むシカゴのファンたちを、まさか「あと98年」待たせるわけにはいかないだろう。