〝守乱〟の影響はあるのか。MLB球団への移籍に必要なポスティングシステムの申請が1日から始まった。最も注目される佐藤輝明内野手(27=阪神)は3冠王の偉業を達成した一方、セ・リーグ最低の20失策も記録。最適な守備位置は各球団で分かれているというが、契約に直結する評価への影響は――。
今季はまさに非の打ちどころなしの活躍だった。143試合に出場して打率3割6厘、39本塁打、106打点と圧巻の成績を収め、史上9人目の3冠王に輝いた。
NPB最強打者は今オフのFA市場でも屈指の注目株。すでに「MLB公式サイト」も「どの球団でも戦力になり得る」と太鼓判を押した上でメッツ、フィリーズ、ヤンキース、ドジャース、マリナーズ、ジャイアンツの6球団の名前を挙げ、争奪戦が必至の情勢となっている。
一方、MLBスカウトたちの間では自チームの編成事情と照らし合わせ、どのポジションに当てはめるべきかについて各球団で意見が割れているという。メインを「三塁手(内野手)」とするか「右翼手(外野手)」と考えるかという問題だ。
佐藤はルーキーイヤーの2021年から右翼を足掛かりに地位を固めてきた。そして3年目の23年からは岡田監督(当時)の構想で大学時代までの定位置だった三塁に転向。同年以降は4年連続で110試合以上に三塁でスタメン出場し、25年にはキャリア最少の6失策でゴールデン・グラブ賞を獲得した。
ただ、今季はリーグワーストの20失策を記録し、そのうち半分程度が送球エラーだった。MLBのレギュラー内野手は打てるだけでなく、守れなければ務まらない。そのため、守備の負担が比較的軽くなる外野の方が適性があるとみるMLBスカウトも複数いるという。
だが、佐藤の試合を直接視察したMLB球団のフロント関係者は、評価についてこう断言した。
「あくまでも『打』を第一に評価する選手。そういう意味では三塁が少し不安だったとしても、他のポジションを守れる能力があるのならまったく問題ない」
守備に少々の不安があっても最優先されるのは最大の長所である打力を生かすことだ。「毎日試合に出るという意味合いで、それぞれの球団に事情に応じて3、4パターンぐらいは考えられる」。具体的には三塁固定、三塁と一塁、三塁と一塁&右翼、三塁と両翼などが挙げられる。
NPBで固定起用された選手に対しても、MLB球団側が複数ポジションを想定して入団交渉を進めるケースは珍しくない。佐藤の場合はどうなるのか注目される。












