日本ハムは20日のソフトバンク戦(エスコン)で4時間半を超える死闘の末5―5の引き分けに終わった。

 3回にレイエス、野村の適時打で相手先発・前田悠伍投手(21)から3点を先制。7回には清宮幸、野村の一発も飛び出し終盤までに5―1と4点差までリードを広げた。

 だが8回に3番手・福島が安打と2四球で無死満塁のピンチを招くと続く栗原に満塁弾を浴び同点に。その後、自軍救援陣は奮闘も打線は相手救援陣を最後まで攻め切れず今季初の引き分けを強いられた。

 一時は楽勝ムードも最後はしのいだ末の痛み分け。チームにとって敗戦を逃れたことは救いだったかもしれないがこの日の引き分けは今後のソフトバンク戦に暗い影を落とす可能性が否めない。

 要因の一つは「カード勝ち越し」を逃したことだ。日本ハムはこの日、ソフトバンクから勝利を奪えば今季初めて宿敵からカード勝ち越しを飾ることができた。直接対決で大差(20試合4勝15敗1分け)をつけられているとはいえ、シーズン終盤のこの時期に一度でも鷹相手に勝ち越しの実績を残せばナインやベンチには「強いソフトバンクでも倒すことができる」という自信が宿ったはず。その結果が今後のプレーオフを含めた宿敵との対戦時にプラスに働くと思われていた。だがこの日の引き分けでそんな思惑が幻となったのだから痛恨だろう。

 さらにこの日の引き分けでもう一つ痛手になりそうなのが相手先発・前田悠に黒星を付けられたなかったこと。前田悠はこの日試合前まで開幕から無傷の10連勝。日本ハムがここで土をつければ本人の連勝記録を止めると同時に相手に嫌なイメージを植え付けることができた。

 だが、この日チームは序盤に3点を奪い前田悠攻略に成功も試合が引き分けとなり全てが水の泡に。それどころか本人のモチベーションも初黒星を逃れたことで再び高まる可能性もある。今後プレーオフを含め再戦が予想される日本ハムにはマイナスと言わざるを得ない。

 一般的に引き分けには「勝ちに等しい引き分け」と「負けに等しい引き分け」がある。だが、この日の引き分けは日本ハムにとって後者に近かった可能性が高いだけに、今後どう宿敵相手に巻き返しを図るのか。チームのさらなる奮起が期待される。