巨人・小笠原慎之介投手(28)が19日の中日戦(東京ドーム)で移籍後初先発し。6回87球を投げ、3安打無失点、6奪三振の快投。古巣相手にほぼ完璧な内容で、新天地での第一歩を踏み出した。

 登板前からその名がコールされると、竜党のブーイングとG党の歓声が入り混じる異様な雰囲気に包まれた東京ドーム。小笠原は大きく息を吐いて初回のマウンドに上がると、細川から空振り三振を奪うなど三者凡退で立ち上がり、その後も多彩な変化球を駆使して、古巣打線を翻弄した。

 中日・金丸との投げ合いは、両軍とも4回まで1安打に抑える投手戦。先にピンチを迎えたのは小笠原だった。5回先頭・石川に死球を与え、続くボスラーにフェンス直撃の安打を浴びて無死一、三塁。それでも木下を遊飛に打ち取ると、辻本のライナーを一塁・ダルベックがジャンピングキャッチ。そのまま一塁ベースを踏んで、飛び出した一走ボスラーも刺し、併殺で一気に二死を奪った。最大のピンチを切り抜けた小笠原は、勢いよく吠えて闘志をむき出しにした。

 本拠地のお立ち台でヒーローインタビューを終え、ヒーローカーで場内を一周。その際にはレフトスタンドの中日ファンへ帽子を取ってあいさつし、感謝の思いを示した。右腕は「あんまりまだ(勝利の)実感がないので、とりあえずチームに迷惑を掛けなかったので良かったです」と控えめに振り返り、古巣打線については「いい選手がいっぱいいるので、構えすぎた部分も多少あったと思いますし。とにかく負けないようにマウンドに立っていましたけど。気は抜けなかったです」と語りつつ、戦いを終えて安堵の表情を浮かべた。

 また「とにかく良い球を岸田さんがピックしてくれていたので、うなずいて投げるだけ。いいリードに助けられた部分が大きいなと思います」と一学年の歳上の女房役・岸田にも感謝が尽きなかった。

 中日1年目の2016年には、東京ドームでプロ初勝利を挙げた。「僕も関東人なので、何かと東京ドームにはご縁があるのかなと思っています。引き続き気を引き締めて(いきたい)」と新たなスタートに力を込めた。