夏場の勝負どころを前に、ブルージェイズの命運は「元サイ・ヤング賞右腕」の右ヒジに託されようとしている。苦戦が続くブルージェイズは16日(日本時間17日)時点で35勝38敗のア・リーグ東地区3位。首位ヤンキースとは大きく水をあけられ、ポストシーズン圏内へ食らいつくには、打線の爆発力だけでは足りない。米メディア「ヤードバーカー」は、チーム浮上のキーマンとして負傷者リスト(IL)入り中の右腕シェーン・ビーバー投手(31)に注目。近日中に先発ローテーションを巡る難しい決断を迫られる可能性を指摘した。
ビーバーは17日(同18日)に傘下3Aバッファローでリハビリ登板に臨み、約75球を投げる予定。ここまでリハビリでは3つのレベルで計12イニングを投げ、防御率6・00、WHIP1・750と数字だけを見れば不安も残る。それでも奪三振12に対して与四球はわずか1。直近のバッファロー登板では5回無失点、5安打、1四球、4奪三振、62球と復調の兆しを示した。
ビーバーは2020年のア・リーグ・サイ・ヤング賞投手で、2度の球宴選出を誇る実力者。ただ、近年は右ヒジの故障に苦しみ、24年シーズン開幕以降のメジャー登板は9試合にとどまる。それでも昨季はブルージェイズで7試合に登板し、40回1/3を投げて防御率3・57、WHIP1・017、37奪三振、7四球と安定感を見せた。あの投球を取り戻せれば、先発陣の景色は一変する。
問題は、復帰後のやり繰りだ。コービンは全体成績こそ踏みとどまっているが、直近3試合は11回2/3で17安打11失点、6四球と失速気味。シャーザーも今季は22イニングで防御率10・13、WHIP1・727、14奪三振、11四球と苦しんでいる。ビーバーが本来の状態に近づけば、どちらかをローテーションから外す決断が現実味を帯びる。
救いは、打線に明るい材料があることだ。1年目の岡本和真内野手(29)はここまで15本塁打を放つなど長打力を発揮し、低迷するチームの中で存在感を増している。だからこそ、投手陣が踏ん張れば、反攻の形は見えてくる。岡本ら打線が点を取り、ビーバー復活でローテーションが締まる――。夏場の生き残りへ、ブルージェイズはぎりぎりの再編勝負に踏み出そうとしている。












