侍ジャパンの新監督が元ロッテ監督の井口資仁氏(51)に一本化されたことが17日に判明。就任が実現すれば、史上初のメジャー経験者の侍監督の誕生となる。今後は11月に行われるアジアプロ野球チャンピオンシップ、五輪予選を兼ねた2027年プレミア12、そして28年ロス五輪を経て第7回WBC制覇を狙うこととなるが、山積する課題を前に前途は多難を極める――。
ついに新指揮官の誕生となりそうだ。3月に行われた第6回WBCを終え井端前監督が退任して以降、後任人事の選定に奔走した強化委員会。複数の候補者の中から白羽の矢が立ったのは、現役時代にダイエー(現ソフトバンク)で日本一、ホワイトソックスでは世界一を達成した〝優勝請負人〟の井口氏だった。
井口氏は引退後の18年からロッテ監督に就任し、20年には現ドジャース・佐々木朗希がルーキーとして入団。「令和の怪物」の育成も担うなど、指導者としての経験も豊富。日米野球に精通している男に、日本球界の未来が託される格好となった。
就任が現実のものとなれば、まず当面の目標となるのは28年に開催されるロス五輪だ。21年の東京五輪では37年ぶりとなる悲願の金メダルを獲得したが、ロスへの道は決して平たんではない。出場枠は6か国となっている中、既に開催国の米国、ドミニカ、ベネズエラの出場が内定。日本が出場するためには27年のプレミア12でアジア最上位に入るか、その後の最終予選を勝ち抜く必要がある。
プレミア12ではメジャー在籍選手の招集は見込めない中で、アジアの強豪である台湾、韓国らを打ち破らなければならないが、ライバルチームも急成長していることは事実。実際に3月のWBCではメジャーリーガーの少ない韓国相手に8―6と苦戦を強いられており、プレミア12でも厳しい戦いが予想される。
また、誕生した井口新政権が第7回WBCまでの長期政権となった場合は、ドジャース・大谷らメジャー組の代表招集の可否も大きな焦点ともなる。井端前監督も大谷らの招集交渉には難儀しただけに、井口氏の交渉手腕に大きな注目が集まるのも必然の流れだ。
課題の山はあまりにも高く積みあがっていることもあり、球界OBからは「井端前監督も彼なりに一生懸命頑張ったけど、結果が伴わないと世間からはああやって袋だたきにされる。責任への対価が見合わない役職なだけに、自ら進んでやりたがるOBはほとんどいない。火中の栗を拾うようなものだし、井口氏が要請を受け入れたとなればかなり驚きだよ」との声も出ていた。
船出から厳しい道のりとなりそうな新生・侍ジャパン。船頭役となる井口氏の一挙手一投足に、球界内からの視線が集中していきそうだ。












