WBC連覇をかけて臨んだ侍ジャパンは14日(日本時間15日)のベネズエラ戦(ローンデポ・パーク)に5―8で敗れ、日本史上ワーストとなる準々決勝で敗退した。井端弘和監督(50)は退任の意向を示しており、今後は最終的な後任候補者を選定するフェーズへと進む。しかし、今や「貧乏くじ」と化した代表監督探しは難航を極めそうだ。
連覇を目指して侍ジャパンを率いてきた井端監督は退任する。ベネズエラ戦後の会見で指揮官は「今回は負けましたが、さらに日本が力をつけて、次回は勝ってほしいと思います」と未来の侍ジャパンにリベンジを託していた。
トップチームでの監督経験がないながらも、2023年10月から侍ジャパンの監督に就任し、ここまで試行錯誤を繰り返しながら奮闘を続けてきた井端監督。今大会の歴史的敗退だけではなく、24年に開催されたプレミア12の決勝で台湾に敗れ準優勝に終わった際にも多くの批判にさらされたが、球界内からは同情的な声が圧倒的に多い。
NPBで監督経験もある球界OBは「そもそも、今の日本球界で代表監督を意欲的にやりたがる人材は皆無に等しい。特に今回に関しては、23年のWBCで劇的な優勝を果たした栗山監督に代わるポジションだったし、ちょっとでも失敗すれば世間からのバッシングに遭う。言ってしまえば『百害あって一利なし』な役回りだった」と現状を明かしたうえでこう続けた。
「個人的な見解だけど、損な仕事を受け入れただけでも井端は偉いと思うね。みんなが避けてきた『貧乏くじ』のような物だったわけだし、彼のような気を使える性格の男にとっては精神的にもキツイ仕事だったはずだから」と重責を担った若き指揮官をたたえながら同情を寄せた。
実際、WBCに至るまでの準備期間は想像以上の苦労と負担が課されていた。侍ジャパンのキーマンとなるスター・大谷翔平(31=ドジャース)の招へいが最優先事項となる中で、前指揮官とは異なり特別なコネクションがない井端監督はただただ実直に、誠意を伝え続けるほか手段はなく、チーム関係者からは「当初は大谷が本当に来てくれるのか、不安で不安で仕方なかったと思います」とその思いを代弁する声も出ていた。
大谷の招集成功後も気苦労は絶えず…。招集先となる日本の球団の現場サイドからは選手の管理を巡って高圧的な要求を出されることも少なくはなく、また、大谷らが所属するドジャースのロバーツ監督が本来は戦略上の機密事項である選手の起用法や管理体制などを公の場で「ゲロった」ことも一度や二度ではなかったため、井端監督にはあらゆる方向から過度なストレスがかけられていた。
当然、現状では後任の監督にも同様の負担がのしかかることは明白。代表監督であるにもかかわらず“物申せない立場”となっている現在の環境が変わらない限りは、今後も「第2の井端」が生まれることは確実だ。














