【赤ペン! 赤坂英一】岡田彰布はなぜ、2011年の侍ジャパン監督就任要請を断ったのか――。
侍次期監督は井端弘和氏が決定的とされる中、来秋のプレミア12までの“つなぎ役”との見方が浮上。26年WBCには、満を持して“本命”に交代するともささやかれている。その候補として、阪神・岡田監督が挙がっていると一部で報じられた。
実は、岡田監督はオリックス監督だった12年前、侍監督の就任要請を断っている。それも熊崎コミッショナー(当時)に、直々に頼み込まれたにもかかわらず、だ。
いったい、なぜなのか。その経緯と理由を、雑誌「Number」の仕事で岡田氏にインタビューした際、直接聞く機会があった。
「巨人との交流戦(東京ドーム、11年5月22~23日)の試合後やったな。熊崎さんと会(お)うて、一緒にメシ食うてね、WBCの監督、どう思うてる? やる? どや?みたいに聞かれてんけどな」
岡田監督は即座に「嫌です」と答えたという。
「いや、もう、嫌です、言うた。なんで嫌か言うたら、12球団から選手を選択すんのが嫌なんや。俺、自分の理想のチームとか、ないからね。そういうの持ってないから。俺は与えられたチームで、こういう戦力なら、こういうやり方で勝てるかな、というのをずーっとやってきたから。自分で選手を選ぶことはようやらん、言うたんよ」
なぜなら、岡田監督には、そもそも「理想の野球というものがないから」だという。輝かしい実績を持つ名監督にしては、大変意外な言葉だった。
「山本浩二さんがWBC監督のとき(12~13年)、足を使った野球をしたい言うて、走れる選手選ぶとかやってたけど、そういうんが俺にはないんよね。だから、俺には無理です、向いてないって。この戦力やったらこういうふうにやれば勝てるとか、僕にはそのほうが理想というか、そういうやり方をしてきたんで、僕はもうできませんて、熊崎さんに言うたね」
WBCで勝てるかどうかは、9割方、どれだけ優秀な選手を集められるかにかかっている。実際、今年世界一となった栗山前監督も、エンゼルス・大谷、パドレス・ダルビッシュ、レッドソックス・吉田ら、メジャー組を招集できたことが最大の勝因だったといわれる。
しかし、選手の選択は監督の仕事ではない、とする岡田監督の言葉には一理ある。侍ジャパンの関係者にとっても、傾聴に値する見解だろう。











