福岡移転後初のリーグ3連覇を目指すソフトバンクが首位を快走している。ここまで84試合を消化して51勝32敗1分け、12球団唯一の勝率6割超えの成績で2位・西武と3ゲーム差。得意の交流戦で貯金10を積み上げ、3位・日本ハムに今季通算12勝2敗と大きく勝ち越してペナントレースを優位に進めている。

 誰も予想できなかった足勘定だろう。2024年が12勝12敗1分け、25年が13勝12敗。過去2年、バッチバチの戦いを演じてきた日本ハムとの好相性ぶりが顕著だ。2年連続2位のファイターズと一昨年が13・5ゲーム差、昨年が4・5ゲーム差と実力差が年々縮まる中で迎えた今季、双方はより意識し合う存在だったに違いない。

 ライバルは新庄政権5年目で、最盛期を迎えんとばかりに覇権奪取に燃えていた。手ごわいはずだった相手にふたを開けてみれば、12勝2敗。鷹が投打に徹底した対策を施して懸命に戦ってきた成果だが、直近2シーズンでわずか貯金1だった難敵にここまでの大差をつけている事実はホークス陣営にとっても予想外だ。

 ただ、その受け止め方に浮かれた様子や隙は見当たらない。14試合で、わずか2敗。「直近2年間、ほぼ五分五分の戦い。プロだけに数字は収束していくもの」「相手が必要以上に意識しすぎて、自滅している感じは否めない」。すでにシーズン勝ち越しに王手をかけながら「(直近2年の対戦成績に)収束していく」という警戒感にこそ、鷹の強さが凝縮されていると言っても過言ではない。これだけ勝っていても、後半戦に向けて手綱を締める声がチーム内から自然と上がる。逆襲に燃えるライバルにとって何より悩ましいのは、追い落とそうとする相手につけ入る隙が一切見当たらないことだろう。

 終わった14試合は、もう過去のこと。ともに残り60試合を切り、両軍のゲーム差は「5」。予想外の星勘定になっているが、鷹の姿勢がさらなる大差の予感さえ漂わせている。