阪神は17日の広島戦(マツダ)に4―2で競り勝ち2連勝。直近10戦で7勝3敗と好調を持続するチームは5月30日以来となる貯金10。交流戦ですり減らした白星を着実に取り戻しつつある。
この日は名古屋からの移動ゲーム。過酷な9連戦の中間地点で、先発の才木は8回4安打2失点と力投。勝利投手となっただけでなく、ブルペン陣の消耗も防いでくれた右腕に対し「大きかったですね。チームとしても非常にいいゲームになった」と藤川球児監督(45)も称賛する。快勝に上機嫌だった虎指揮官だが、囲み取材が次の質問に移行すると表情は一気に険しくなる。
問題となった一幕は一死二、三塁のチャンスで迎えた2点リードの7回に発生した。追加点奪取へ前川が打席に入るも、初球の152キロ直球が右肩甲骨付近に直撃。背番号58は治療のため自軍ベンチへ戻されると、間もなく代走・高寺が送られた。
阪神の今季被死球数はリーグトップの40。藤川監督は「これはある程度我慢もしていますが、死球も多いので…。インコースに投げるには技術も必要なのでね。技術の引き上げをしてもらいたい。まあ、これが公に言えることですよね」と冷静に言葉を選びながら怒りを押し殺す。
昨季4月20日の広島戦(甲子園)では鯉5番手の岡本が坂本へ頭部死球を投じてしまい、藤川監督が激高。広島ベンチへ向かって威嚇的な態度を取ったことが、逆に新井監督を刺激してしまい遺恨を残した。以降、藤川監督は死球禍に対しても努めて冷静に対応してきたが、この日は1試合で3死球。藤川監督も「勝負する以上は(内角にも)投げなきゃいけないけど…。我慢はしますけど…。勝負となったらお互いに熱くなる時も出てくるかもしれませんね」と広島サイドへ〝最後通告〟を突きつける。
不動の2番打者・中野は体調を考慮され、ゲーム終盤に交代。守護神・ドリスも負荷が高い登板が続いていたことで、この日はベンチ外だった。選手のコンディション管理を最優先に据え、シーズンを戦い抜く土台づくりを続ける藤川監督にとって、相次ぐ死球は見過ごせない問題だ。冷静さを貫いてきた指揮官が「熱くなる時も出てくるかもしれない」と口にした一言は、その堪忍袋が限界に近づきつつあることを物語っていた。












