大型補強のはずが、早くも〝売り手の札〟を探す羽目になっている。米スポーツ専門局「ESPN」電子版は1日(日本時間同日)、メッツのデービッド・スターンズ野球運営部門社長(41)が「われわれは今でも良いチームだと思っている」と語った一方で、球団が打線強化へ他球団に接触していると報じた。
4月30日(同1日)のナショナルズ戦(シティ・フィールド)も5―4で逆転負け。これで10勝21敗、ナ・リーグ東地区最下位。12連敗を止めた直後もロッキーズに本拠地で3連敗し、ナショナルズにも3戦2敗。直近20戦17敗という惨状で、メジャー屈指の高額年俸球団が最下層へ沈んでいる。
ESPNは得点、OPS、wRC+など主要打撃指標の多くで最下位か下から2番目に低迷していると指摘。米スポーツ専門メディア「ブリーチャー・レポート」も、5月を前に安打数がメジャーで5番目に少ないと伝え、攻撃力不足をあらためて強調した。
その流れの中で急浮上しているのが、先発投手を交換要員にした打線補強だ。ESPNによれば、メッツはノーラン・マクリーン投手(24)、フレディ・ペラルタ投手(29)、クレイ・ホームズ投手(33)を除く先発投手なら放出も辞さない構えという。ブリーチャー・レポートも同趣旨の要点を紹介しており「非売品」に近い3人以外を差し出してでも、打てない現状にメスを入れる姿勢がにじむ。
その輪郭からも、千賀滉大投手(33)の現在地は厳しい。メジャー1年目の2023年は12勝7敗、防御率2・98、202奪三振で球宴にも選出。だが24年は右肩、左ふくらはぎの故障に苦しみ、今季も復調を期待されながら右ハムストリング痛で一時離脱後は失速した。今季は5先発で0勝4敗、防御率9・00。26日(日本時間27日)のロッキーズ戦でも2回2/3を3失点で敗れ、28日(同29日)に腰椎炎症で15日間の負傷者リスト(IL)入りした。
カルロス・メンドーサ監督(46)は「全てが同時に起きるとは思わなかった」と苦境を認めた。打線補強へ動くにも、投手を出すには価値が必要。かつての希望だった千賀まで計算から外れた今、メッツの再建策は補強というよりも崩れた屋台骨の緊急補修に近い。












