派手さはなくとも〝粘り強さ〟の証明なのかもしれない。巨人は19日まで行われた首位ヤクルトとの3連戦(神宮)を1勝2敗で負け越し、20日現在で首位と4ゲーム差のセ3位。それでも阿部慎之助監督(47)率いるチームは、あの手この手で上位争いに食らいついている。
2年ぶりのリーグ優勝へ、ここから意地を見せられるか。今季はここまで難敵のセ王者・阪神に3勝2敗と勝ち越す一方、昨季16勝8敗1分けと「お得意様」にしていたヤクルトには2勝4敗と苦戦。チームも現在10勝9敗の貯金1で、何とか勝率5割以上をキープしている格好だ。
全体成績を見ても同日現在、チーム防御率はリーグ3位タイの2・96、チーム打率はリーグ5位の2割2分3厘。決して目立つ数字が並んでいるわけではなく、一見すると首位浮上のきっかけをなかなかつかめずにいるようにも映る。だが、ライバル球団の見え方は少し異なる。
他球団関係者の1人は、開幕前には巨人がここまで上位争いを演じる流れを「想像していなかった」と明かす。岡本のブルージェイズ移籍やナショナルズ入りしたグリフィンのMLB復帰もあり、戦力的にはスタートダッシュからかなり苦戦すると見ていたという。
その上で則本や外国人投手ら新戦力に加え、ベテランの田中将が下馬評以上に安定している点が「予想外」だったと指摘。今後は各球団の警戒度も高まってくるとはいえ、このままある程度の水準を保てれば、最後まで優勝争いに食い込んでくる可能性も示した。
今でこそ一進一退の攻防を繰り広げている巨人だが、これもある意味では「計算内」なのかもしれない。阿部監督は昨季、優勝への最低条件として「球宴までに勝率5割をキープできるかどうか」と指摘していた。今後は一軍を長らく離れている名手・吉川らの合流も見込まれる。
現状は追い風こそあれ、向かい風はまだ弱い。厳しい戦いは続くが想像以上の粘りを見せる阿部巨人は、その頂を虎視眈々と狙っている。












