阪神は19日の中日戦(甲子園)に7―5で逆転勝利し、同カードは開幕から6戦全勝となった。

 先発・伊原は腰部の張りのため2回途中5安打4失点で緊急降板。1点リードの2回一死一、二塁となった場面でトレーナーが駆けつけ、そのままクラブハウスへ引き揚げた。それでも打線が底力を見せ、5回に2点ビハインドを追いつくと、6回二死三塁から近本の右前適時打で勝ち越し。7回にはバックスクリーンに飛び込む佐藤輝明内野手(27)の5号ソロでダメ押しした。

 窮地から決めた会心の勝利に、藤川球児監督(45)も「束になって戦っていくという、タイガースらしい戦い方ができた」とニッコリ。「取りたいゲームを取れている。無理をせずチャンスをうかがうというところでいい週末になった」とうなずいた。

 一方、甲子園球場を本拠地とする阪神勢には思わぬ〝盲点〟も明るみに出た。前日18日には打球を追いかけた中日・福永裕基内野手(29)が三塁側のカメラマン席に転落。頭部を強打し、緊急搬送される事態となった。打球を放った佐藤も同じ三塁手で、危険性を実感している一人だ。

佐藤輝明は自身も三塁を守るため、カメラマン席の問題は他人事ではない
佐藤輝明は自身も三塁を守るため、カメラマン席の問題は他人事ではない

「風があって難しいですよ」と言い、一歩間違えれば命にも関わる状況だっただけに「とにかく無事でいてくれたらいいと思いますけどね…」と気遣っていた。

 また、球団OBは「必死にやったからケガした、じゃ済まされない状況ですから」と厳しい表情。「足からスライディングすれば、防げたはずです。そうじゃなくともカメラマン席とボールを交互に見て、距離を測りながらじゃないといけない」と指摘し「(福永は)気づいたらカメラマン席に落ちていたという感じだったと思います」と語った。

 浜風が吹き荒れる甲子園特有の難しさが、改めて浮き彫りとなったワンプレー。同様の事故を繰り返さないためにも、場数を踏んでいる虎ナインも細心の注意を払いながらプレーする必要がありそうだ。