エンゼルスで、今季の編成を巡る不満が一気に臨界点へ近づいている。発火点になりそうなのが、ヴォーン・グリソム内野手(25)の復帰だ。左手首捻挫で10日間の負傷者リスト(IL)へ入っていたグリソムは、3月31日(日本時間1日)から傘下3Aソルトレイクでリハビリ出場を開始。米メディア「ファンサイデッド」は9日(同10日)現在、そのグリソムが本塁打こそ出ていないものの35打数12安打で打率3割4分3厘、5打点を記録するなど順調な打撃を見せていることから来週中にもメジャーへ戻る可能性があると伝えた。
問題は、その復帰が誰の〝退場〟を意味するかだ。同記事はヨアン・モンカダ内野手(30)やジェイマー・キャンデラリオ内野手(32)、ブライス・テオドシオ外野手(26)らを整理対象の候補として列挙。特にモンカダと再契約に至った判断について「今オフの失策」と断じている。実際、モンカダは9日時点で打率1割未満の8分3厘、1本塁打、3打点、OPS.434と低迷。キャンデラリオも打率1割1分1厘と振るわず、グリソムはマイナー・オプションが残っていないため、エンゼルスは復帰時にロースター再編を迫られる。将来を切望される若手を見たいのに、またベテランの見切りが遅れるのか――。そんないら立ちが現地のヘイローズファンからフロントへと向けられ、ますます強まっている。
しかもチームは、8日(同9日)に本拠地エンゼルスタジアムでブレーブスに2―8で敗れ、借金1の。周囲の怒りが膨らむのは当然だ。オーナーのアート・モレノ氏(79)は今季について「勝ち星を積み上げなければならない」と〝静かな圧力〟をかけており、今季が契約最終年のペリー・ミナシアンGM(45)にとっては非常に厳しい状況となっている。裏を返せば、今年は編成トップにとって〝最後通告〟の色合いが濃い。
〝不発補強〟をまたしても清算できず若手の出番まで遅らせるようなら、責任問題が一気に現実味を帯びる。 グリソムの復帰は単なる戦力上積みではない。ミナシアンGMへの不満が爆発寸前にあることを示す、編成トップへの審判でもある。













