ドジャースの地元放送局「NBCロサンゼルス」が取り上げた生粋のファンを巡り、波紋が広がっている。

 主人公は81歳のエロール・シーガル氏。この男性はドジャースファンひと筋で、50年以上にわたってシーズンチケットを購入し、ドジャー・スタジアムで観戦してきたという。これまでは紙のチケットも発行されてきたが、パソコンやスマートフォンを使ったデジタルチケットだけの対応になるとの通知を受けた。ところが、シーガル氏が持っているのは二つ折りの〝ガラケー〟。「コンピューターの使い方が分からない」と嘆く上に、ガラケーではデジタルチケットを保存できないのだという。

 デジタル化、ペーパーレス化の波が球場にも押し寄せているわけだが、シーガル氏をさらにがく然とさせたのはチケット売り場でのやりとりだった。直接チケットを購入しようとしたところ、方針と逆行するように紙のチケットを手渡されたというのだ。シーガル氏は「彼らは印刷できるはずだ。ただ、私の分だけは印刷したくないんだ。5世代、50年もの間…彼らは私を切り捨てた」と憤りをあらわにした。

 この事態に、米メディア「ラリー・ブラウン・スポーツ」は5日(日本時間6日)、「シーズンチケットの保有者は、毎年何千ドルもチケット代を払っている。ドジャースをはじめ、どの球団であってもせめて記念品として紙のチケットを受け取れる選択肢を提供することは当然だろう」とシーガル氏を擁護。さらに、半世紀以上にわたる貢献を踏まえ「少なくともドジャースはシーガル氏を新方針の適用外で扱ってあげるべきだった」と訴えている。