DDT5日の後楽園大会で、樋口和貞(37)の引退セレモニーが行われた。

 樋口は、団体が定期的に実施している健康診断で第一、第二頸椎の亜脱臼が発覚。医師により「コンタクトスポーツの継続は危険である」と診断されて協議の結果引退の結論に至り、引退試合は行わずセレモニーのみを実施することになった。

 この日はそのセレモニー前のメインで樋口が率いたユニット「ハリマオ」のラストマッチが行われ吉村直巳、中津良太、石田有輝の3人が勝俣瞬馬、梅田公太、岩崎孝樹組と対戦。樋口がセコンドとしてバックアップして6人に惜別のチョップを叩き込むなどして観客を沸かせると、最後は石田が勝俣を炎掌(つっぱり)で沈めてハリマオの有終の美を飾った。

多くの選手たちと集合写真を撮る樋口和貞
多くの選手たちと集合写真を撮る樋口和貞

 続いて行われたセレモニーで選手や関係者から花束を受け取った樋口は、マイクを持つと「首のケガで今日、自分は力尽き引退します。それに伴いハリマオも4人で話し合ってきました。解散となります」と話し始める。さらに「本当だったらもう少しプロレスを続けたかったです。この診断が下り、いろんなことを考え、この決断は間違っていないと納得しております。DDTの皆様にはお世話になりました」と胸中を語った。

リング上で頭を下げる樋口和貞
リング上で頭を下げる樋口和貞

 その上で「花束を渡していただいた方々それぞれに歴史があり…。本当にいろんなことがありました。今は感謝しかありません。ありがたい。ただその一言に尽きます」と時折言葉を詰まらせながら思いを口にする。そして「長々と喋るのもあれなので。言いたいことは、これからもこのリングに上がって戦う人たちを、お客さん、応援してあげてください。アナタ達の声援を受けて自分はここまで来れました。それはみんな一緒だと思います。よろしくお願いします」と観客に呼びかけた。

 カメラに歩み寄った樋口は「高山さん!」と頸髄完全損傷でリハビリ中の帝王・高山善廣に呼びかける。「高山さん、みんな待ってますからね。自分も、待ってます!」とメッセージだ。「リングの上で生きることはもうできませんが人生というリングをまた一歩一歩踏みしめて前を向いて歩いていきます。11年間楽しかったです。ありがとうございました。お世話になりました」として拍手を浴びた。

 その後、観客に深々と礼をしてからリングを降りた樋口は、リングに手を合わせてから一礼。最後はコーナーの鉄柱に額を合わせてから花道を去るのだった。