広島は29日の中日戦(マツダ)を1―0で振り切り、4年ぶりの開幕3連勝。その立役者は昨季まで守護神を務め、今季から先発に転向した栗林良吏投手(29)だった。
1点リードの9回にクローザー時代の登場曲が流れる大歓声の中、右腕は「集中していました」と三者凡退。最後の打者となった板山を空振り三振に仕留めると、渾身のガッツポーズを決めた。9回を100球未満の完封で終える「マダックス」も決めて1安打、無四球の快投。「最高です! あの曲を流すのが一つの目標だった。流しただけじゃなく、そのまま自分が守り切ることができてよかった」と充実の汗を拭った。
先発に転向した初戦で、7回まで完全投球。立ち上がりから140キロ台後半の直球、フォーク、カーブ、スライダーと全球種を満遍なく使って抑え込んだが、メンタルと技術の両面で初の先発登板に備えてきた。
投球術は救援専門だった昨季までと、大幅にモデルチェンジさせた。昨季までは直球とフォークの割合が60%以上を占めたが「先発としては大事なこと。いろんな球種で勝負して」と16~17%だったカーブとスライダーを多投。4回にはカリステからスライダーで空振り三振を奪うなど、直球とフォーク頼みのスタイルを見直した。
また、先発に転向したことで出番は週1度となり、チームに常時帯同することはなくなった。これまでは〝勝利の儀式〟を「試合の最後でハイタッチ」としてきたが、登板日は仲間たち、それ以外の日は家族と交わすようにモチベーションも切り替えた。
プロ6年目で初めて経験した先発を、完封で船出させた栗林は「今日だけだったと言われないように、次の登板も頑張りたい」とキッパリ。元守護神のローテーション入りは新井監督にとっても頼もしい材料となりそうだ。












