第6回WBCで世界一奪還を目指した米国代表は2大会連続の準優勝に終わった。17日(日本時間18日)に米マイアミで行われた決勝でベネズエラに2―3の惜敗。2点を追う8回に準決勝まで打率1割台と低迷していた主砲・ハーパー(フィリーズ)の2ランで同点に追いつくも、直後の9回に救援陣が勝ち越し点を献上して悔しい敗戦を喫した。

 あと一歩のところで悲願成就とはいかなった。同点の9回、セオリーであれば守護神を投入する場面。だが、米国ベンチはその選択をあえて控えて守護神のミラー(パドレス)を温存し、代役で送り出したウィットロック(レッドソックス)が結果的に決勝打を献上した。米メディアなどは試合後のデローサ監督が語った采配理由を報道。米全国紙「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲール氏も自身のXで苦しい胸の内を明かした指揮官のコメントを投稿した。

「パドレスに敬意を払った。もし、リードを奪っていたら彼を投入するつもりだったが、同点の試合で彼を投入するつもりはなかった」。誰もが疑問を感じた采配について、包み隠すことなく理由を説明した。

出番のなかった絶対的守護神ミラー
出番のなかった絶対的守護神ミラー

 これにはSNSなどで賛否の声が多く寄せられた。「それが私たちが負けた理由です」「WBCに勝つことよりも『パドレスを称える』ことの方が重要なんです」という否定的な意見の一方で「賢い。デローサが計画を守り続けるのはいいこと」「(WBCのような大会で)監督やコーチたちはトーナメントで選手を酷使できないことを知っている。MLBのシーズンはWBCよりもはるかに重要だ」といった首脳陣の立場に立った肯定的な声も上がった。

 真の世界一を決める国際大会を望むファンにとっては受け入れがたい采配とも言える。一方で、現場は預かった選手を無事に所属チームに返すことも大きな使命。特に投手の起用は神経質にならざるを得ない。名のあるメジャーリーガーを率いて戦う難しさが改めて浮き彫りとなった。