新日本プロレス15日山梨大会の「NEW JAPAN CUP(NJC)」準々決勝で、上村優也(31)が鷹木信悟(43)を撃破し、準決勝(20日、長岡)に進出した。NJC覇者は4月4日両国大会で辻陽太(32)の持つIWGPヘビー級王座に挑戦する。団体最高峰王者として君臨する辻の同期として、上村が果たすべき使命と役割とは――。

 地元・山梨の声援を背に受けた鷹木の猛攻にさらされたが、驚異の粘りで反撃。最後はヘッドバットの応酬を制し、カンヌキスープレックスホールドで激闘に終止符を打った。ついに鷹木からの初勝利を手にしてボルチン・オレッグとの準決勝に駒を進めた上村は「激烈な試合が続くけど、俺はど真ん中に立つためにこの春、最強になります」と豪語した。

 初優勝へ突き進む原動力となっているのが、同期への対抗心だ。辻が1月4日東京ドーム大会で最高峰王者となり団体をけん引する一方で、上村はいまだに変則タイトルのKOPW(現在は封印)しか戴冠歴がない。「余裕があるかと言われたらそうじゃないですけど、僕は一歩ずつ進んでいきたいと思ってます。やるべきことを確実にこなしていってIWGPにたどり着きたいなと。NJCを熱い試合で盛り上げることで辻にも刺激を与えたいし、優勝した上でどちらが強いのか競いたいですね」と自らにNJC制覇を義務付ける。

 辻はIWGP世界ヘビー級王座を分解し伝統のIWGPヘビーを復活させたり、2月大阪大会のマイクでは過激な発言を繰り出すなどリング外への発信も目立っている。上村は「風格が出てきて、俺が引っ張っていくという気持ちも見えますね。彼なりの考え方を行動に移していると思うし、そこはさすが辻だなと思います」と認めつつも「そっちに目が行くということは、対角に立つ相手がいないってことですよね。リング外を見るのも大事なことですけど、早く僕が対角に立つことでリング上に目を向けさせたいなと思います」と胸中を明かした。

 現段階で生え抜きの新世代の中では辻が大きくリードしている格好だが、幾多のライバルストーリーが団体を発展させてきたことは歴史が証明している。「僕って器用じゃないし、あんまカッコつけたこと言えないですけど、辻とは対極にいてすごくいい関係だと思います。一人じゃ絶対に盛り上げられないし、独走してしまったら面白くない。僕らが競い合う戦いがあって、初めて新しい新日本プロレスがあると思います」。新たな黄金時代に必要なピースをそろえるために、春男の称号は譲れない。