侍ジャパンの敗戦は、日本国内だけの衝撃では終わらなかった。第6回WBC準々決勝で日本は14日(日本時間15日)、ベネズエラに5―8で逆転負け。これで日本はWBC史上初めて準決勝進出を逃し、連勝も「11」で止まった。
米全国紙「USA TODAY」は、大谷翔平(31=ドジャース)が敗戦後に「全てを勝ち取れなければ、ある意味では失敗だ」と通訳を通じてコメントしたことを大きく報道。野球界最大のスターが、久々に味わう敗北の痛みを前面に押し出した。
試合は初回、ロナルド・アクーニャ外野手(28=ブレーブス)の先頭弾に対し、大谷がすぐさま同点弾となる先頭打者アーチで応戦。日本は一時5―2と主導権を握ったが、5回にマイケル・ガルシア内野手(26=ロイヤルズ)の2ランで追い上げられると、6回にはウィリアー・アブレイユ外野手(25=レッドソックス)の逆転3ランで試合をひっくり返された。最終的にベネズエラは8―5で逃げ切り、2009年大会以来となる準決勝進出と、28年ロサンゼルス五輪出場権を同時につかんだ。
しかも、日本にとってこの敗戦は単なる「1敗」では片づけられない。大谷が一発で流れを引き戻し、日本が中盤まで主導権を握りながら最後は力勝負で押し切られた事実が重い。王者として積み上げてきた自負、WBCでは当然のように勝ち上がるという空気、そのすべてをマイアミの夜に打ち砕かれた。
米メディアがこぞってこの結末を大きく報じたのも当然だろう。大谷を擁してもなお届かなかった現実は、日本野球の勝負弱さと同時に、国際大会の残酷さまでもあらためて突きつけた。前出の「USA TODAY」は敗戦後の大谷の様子について「それは奇妙な感覚だった。避けられないことだと分かってはいたものの、今の彼はそれを受け入れる準備ができていなかった」ともリポートしている。
米メディアだけではない。英国の有力紙「ガーディアン」も、この日の一戦を「王者日本を沈めた逆転劇」として詳報。日本の11連勝が止まった事実とともに、ローンデポ・パークを揺らしたアブレイユの一撃、そしてベネズエラファンの熱狂を勝敗の分岐点として描いた。
米英メディアがそろって注目したのは、単なる番狂わせではない。大谷を擁しながらも届かなかった現実、そして「勝てなければ失敗」と言い切った大谷自身の重い言葉だった。侍ジャパンに残った傷痕はとてつもなく深い。
それでもこの屈辱が次の国際舞台での反撃を誓う導火線になる。そうした歴史的敗戦として、世界は今回の結末を見つめている。













