日本ハムの新庄剛志監督(54)が清宮幸太郎内野手(26)の一軍復帰に慎重な姿勢を貫いている。今季チームの選手会長に就任した清宮幸は、春季キャンプ中の2月19日に右肘関節炎を患い戦線離脱。指揮官から「ケガしたもんは置いていく」と突き放され、一時は開幕一軍も絶望かと思われた。だが、懸命なリハビリもあり11日の二軍戦(教育リーグ)で実戦復帰。12日の試合では、安打を記録するなど順調な回復ぶりを見せている。
シーズン開幕まで残り2週間。これで清宮幸の「開幕スタメン」は既定路線と思われたが、新庄監督は「(試合の)感覚も全然なくなってきてるだろうし。これはもうゆっくり。まあ、7、8試合(実戦を)見ながらでしょうね。(体に)張りも出てくるでしょうし」と述べるにとどめた。「一軍で状態を見たいか」との問いにも「ないです」とも言い切り、早期一軍復帰を完全否定した。
清宮幸は打線の主軸であり、ムードメーカー。代わりの効かない存在なだけにシーズン開幕から「ダントツ優勝」を狙うチームにとって不可欠な戦力のはずだが、なぜ指揮官はここにきて一軍昇格に消極的なのか。
故障再発を恐れる意味合いもさることながら、その背景には別の要因も隠されている。複数選手によるポジション争いの継続だ。
チームは現在、開幕一軍切符をかけ全選手が奮闘中。特に清宮幸が守る一塁は野村、吉田、捕手の清水らが連日し烈なスタメン争いを続けている。今後はWBC・キューバ代表に参加していたマルティネスも加わる。そこに故障明けの清宮幸が即スタメン起用されれば、選手間の競争意識が一瞬にして冷めかねない。たとえ実績十分の主力でもポジションは実力で奪ってもらう。そんな信条を持つ指揮官だからこそ、主軸の早期一軍起用には熟慮しているのだろう。
日本ハムでは現在、「レギュラー当確」と目されていた万波ですら二軍調整中。結果が伴わない選手に容赦はない。このチーム状況を考えれば、清宮幸も二軍である程度の成績が必要とされるのかもしれない。
厳しい視線で見守る指揮官のもとで、清宮幸が果たして開幕一軍切符をつかみ取れるのか。その動向から目が離せない。












