ノアのGHCヘビー級王者・Yoshiki Inamura(稲村愛輝=33)が、V5戦(8日、横浜武道館)で拳王(41)を迎え撃つ。大一番を前に1日の後楽園大会では張り手で大の字にさせられた上、痛烈な問いを投げかけられる一幕もあったが、言われっ放しで済ませるわけにはいかない。王者は反論をぶちまけた。

 この日、稲村はセミの6人タッグ戦で拳王と激突した。直接敗れはしなかったものの、終盤に張り手を受けてヒザから崩れ落ちて戦闘不能状態に。その間に味方のキーロン・レイシーを拳王にP.F.S(ダイビングフットスタンプ)で仕留められ、最後の前哨戦で白星を譲った。

 前哨戦を通じての拳王の印象を問われた稲村は「ここでようやく〝刀〟を抜いてきた感じです。今日も張り手でフラッシュダウンしてしまい、気付いたらリング下にいたので」と打撃力を痛感。それでも「ベースが日本拳法である彼の打撃のキレが落ちてないことに、生意気ながらちょっとうれしさを感じました」と不敵な笑みを浮かべた。

拳王(左)の打撃を食らいまくった稲村愛輝
拳王(左)の打撃を食らいまくった稲村愛輝

 その理由を「最近、YouTubeにトゥーホット…お熱すぎるんじゃないかなと思ってたんで」と告白。前哨戦で拳王の打撃に本来のキレを取り戻させたと自負し「彼はプロレスラーであってYouTuberではない。そして拳法家でもあります。タイトルマッチでは、その打撃を全部受けた上でミスター拳王を壊す気持ちでファイトしたい」と拳を握った。

 その拳王からは試合後、英語交じりのトークなどを「ヘラヘラ握手を求めてきて、闘争心があるのか?」とやゆされた。もちろん、これには猛反論。あきれたように両手を広げ「ラウドなボイス(大声)を出すだけが闘争心を表すすべじゃないと思うんですよ。ミー的にはリラックスして自分の全てをさらけ出しているので。ほえるだけがマイクじゃないですよ」と挑戦者にくぎを刺した。

 さらには団体最高峰のベルトを持つ自身ではなく内藤哲也に注目が集まっていることに「歯がゆくないのか?」とも問いかけられたが、これには「向こうの方がたくさんのオーディエンス(観客)を呼んでるって事実はありますから。そこは認めるし、悔しさと歯がゆさはあります」とうなずく。その上で「でも、ミスター内藤とファイトしたら、勝つ自信しかないので。プロレスで実力を見せつけてぶっ倒してミーがそういう選手にならなきゃいけないと常々思っています」と必勝宣言だ。

 方舟を明るい未来へと導くためにも、キャプテン稲村は前しか見ていない。