ノアのGHCヘビー級王者・Yoshiki Inamura(稲村愛輝=33)への挑戦を控える拳王(41)に暗雲が立ち込めている。

 3月8日の神奈川・横浜武道館大会で稲村に挑戦する拳王は、14日の品川大会第1部メインに出場した。6人タッグ戦で稲村とぶつかるものの、パワーに徐々に押し込まれて苦戦。最後は無双で叩きつけられてからのDIS CHARGEで圧殺され、屈辱の3カウントを聞いた。

 試合後、拳王は「稲村…。一発一発が重くなってるな。これがテメエがはい上がろうとしていた重みなのか。だが、俺もまだまだはい上がっていくぞ。お前なんか蹴落としてやるからな!」と吠えた。

 だが、その裏側で黒いユニット「TEAM 2000 X(T2KX)」を警戒するあまり、目前の敵に集中できない状態になっていた。取材に対し「T2KXがいつ介入してくるかっていう不安があるんだよね…」とため息をつく。

 振り返ると拳王は、今回の挑戦決定までにT2KXメンバーから再三の妨害を受けてきた。まずは清宮海斗とのV1戦で勝った稲村が次期挑戦者として拳王の名を口にしようとした瞬間、横から立候補したOZAWAに挑戦者の座をかっさらわれた。V2戦とV3戦では試合後のマイクで王者に名指しされたが、マサ北宮、杉浦貴に背後から襲撃されてKOされ、挑戦権を強奪された。

1月も稲村愛輝(左)の前で、T2KXの杉浦貴に挑戦権を奪われてしまった拳王
1月も稲村愛輝(左)の前で、T2KXの杉浦貴に挑戦権を奪われてしまった拳王

 そんな過去があるだけに、やっと挑戦が決まった今でもT2KXから襲撃されて挑戦権を奪われるのではないか…と恐れているのだ。この日は稲村からも「何が起こるか分かりません。ミスター拳王。油断ビッグエネミー(大敵)で当日まで気を付けてください」と注意喚起され、拳王は「心の奥底にその恐怖っていうものがあるかもしれないよね」と認めた。

 さらに拳王はこの日の敗因も、T2KXの影だと告白。「この品川は、以前OZAWAが清宮の暴露写真を会場モニターに映し出すという知能犯的なことをした場所だから。最後、モニターが視界に入って『急に動き出したらどうしようかな』って気になってたらDIS CHARGEが決まっていたからね…」と肩を落とした。

 見えない敵と戦わざるを得ない拳王は「これから巡業もあるし。試合も普段も背後を気にしないといけないと思うと…」と頭を抱えるばかり。こんな調子で本当に大丈夫だろうか。