侍ジャパンの宮崎合宿でアドバイザーを務めているダルビッシュ有投手(39=パドレス)に、ナインから感嘆の声が上がっている。

 豊富な経験と知識をチームに余すことなく伝え続ける一方で、大きな刺激ももたらしているという。前回のWBCで世界一に大きく貢献した右腕はオフに右肘じん帯補強手術を受け今季の全休が早々に決定。「裏方」として侍ジャパンを支えていくこととなった。

 14日開始の宮崎事前合宿に初日からチームに合流すると、投手陣はもちろんのこと捕手陣にも熱心に指導。今大会からピッチコムやピッチクロックなどメジャー独自のルールが採用されたこともあり、多くの経験を重ねてきたベテランの実体験を交えたアドバイスはチームに好影響をもたらしている。

ダルビッシュ(左)は侍捕手陣の坂本誠志郎、中村悠平、若月健矢とも意見交換
ダルビッシュ(左)は侍捕手陣の坂本誠志郎、中村悠平、若月健矢とも意見交換

 連日、多くの後輩ナインから質問攻めにあっているダルビッシュは「何か質問があれば、自分で感じたことを伝えていきたいと思います」と献身的に寄り添う姿勢を示していた。日中はブルペンからサブグラウンド、室内練習場まであらゆる場所を動き回り投手コーチさながらの働きを見せているが、全体練習終了後の姿勢もナインに大きな刺激を与えているようだ。

 右腕は選手たちのすべての練習が終わるのを見届けると、球場内に設置されたトレーニング施設で自らの練習を黙々と開始。静まり返った球場内で、人知れず淡々とリハビリをこなしているという。チーム関係者は「昼間は選手たちに付きっ切りで指導してくれて、終わってからはスイッチを切り替えて、自分の練習に打ち込まれている。それを見て何も感じない人はいないんじゃないですかね」とただただ感心。別の代表スタッフも「限られた時間、限られた環境で自分の課題をこなす姿はさすがだなと思います」と称賛した。

 チームのため、自らのため〝二刀流〟の動きを見せるレジェンド右腕。連覇を目指す新生・侍ジャパンにとってその存在は最高のカンフル剤ともなりそうだ。