異例の敵情視察か。第6回WBCで大会連覇を目指す日本代表は、井端弘和監督(50)のもと3月6日の台湾戦(東京ドーム)で1次リーグC組の初戦を迎える。今後を占う上でも重要となる一戦を前に、首脳陣が直接チェックするため海を渡るとささやかれている。

 高雄市内で合宿中の台湾代表は26、27日にソフトバンク、日本ハムと台北ドームでそれぞれ「国際交流試合」を行う。この2試合について、台湾球界の関係者が「ソフトバンクや日本ハムの関係者だけでなく、日本代表のスタッフも台湾代表との試合を視察に来ると聞いています」と打ち明けた。

 侍ジャパンにとっても見どころが多い舞台だ。台湾代表との直接対決は2024年に行われた「プレミア12」の決勝で敗れて以来。しかも近年、急速に力をつけてきているだけでなく、警戒を怠れない新戦力も加入している。

 打線ではMLBのマイナーながらジョナソン・ロング内野手(24=カブス3A)やスチュアート・フェアチャイルド外野手(29=ガーディアンズ3A)ら、台湾にルーツがある選手が新加入。投手陣では16人中9人が台湾以外で活躍する日本代表顔負けの布陣だ。日米争奪戦の末、ソフトバンクが獲得した最速158キロ右腕・徐若熙(シュー・ルオシー=25)、MLBのトッププロスペクト100の一人である左腕・林維恩(リン・ウェイエン=20、アスレチックス傘下)など実力者ぞろいとなっている。

 大会直前に偵察に赴くことはレアケース。ただ、昨季日本一に輝いたホークス、その鷹を最後まで苦しめた日本ハムならば相手に不足はない。侍ジャパンにとっても、〝未知数〟の戦力が加わった台湾代表の実力を測る上でも絶好の機会となる。

 井端体制下では昨年11月に行われた韓国との強化試合(東京ドーム)の直前にも、金子ヘッドコーチと吉見投手コーチの2人が韓国―チェコ戦の視察に出向いた。連覇を果たすべく、情報収集に抜かりない井端ジャパンはギリギリまでライバルチームに目を光らせる。